六話、カミナリ上鳴 ページ6
青山くんがトップバッターとしてヒーロー名を発表したことで余計にプレッシャーがかかるというか、なんというか…………
難易度上がったよね！？
「う……ん………」
実際、考えたことはあるんだけど、まさか相手の個性を強化することができる個性なんて思ってもみなかったから一から考え直しだ。
「あの……………」
参考にしようと上鳴くんに話しかける。
待って、凄い勇気いる。これ。
私が顔を赤くしながら話しかけるからか、こっちを向いてくれた上鳴くんも少しだけ頬が染まっている気がした。
「ん。どうした？」
「えっと、ね。上鳴くんはヒーロー名どうするのかなって。気になって……」
「あー、絶賛悩み中。考えたことはいっぱいあるからストックは溜まっているんだけどさ、いざ決めるとなると どれがいいかな？ 本当にこれでいいかな？ なんて思っちゃうんだよね」
あはは……と苦笑いして答えてくれた。
上鳴くんもかなり悩んでいたんだなぁ……。
参考になればと思ったことを口にして伝えてみる。
「上鳴くんの個性はまだ知らないからなんとも言えないけど………自分というヒーローがいなくなったりしても思い出してくれるような名前が良いよね。上鳴くん格好いいから、私はどんな名前でも合うと思うよ」
「………………………へっ！？かっ……こ……」
「えっ？あっ……！これは……その、口が滑ったというか思ったことを軽率に言ってしまったというか…………！」
思わぬところでお互いに照れる。
「«なんでも合う»か……よしっ、じゃあ俺これにするわ」
一足先に切り替えて、ボードにペンを滑らせると立ち上がった。
「スタンガンヒーロー チャージズマ！」
教卓にダンッとボードを立てるとそう宣言した。
先生の評価も上々で、上鳴くんは決定した。
席に戻ってくると、上鳴くんは私の耳に顔を寄せて
「アドバイスありがとな。A」
と言った。くすぐったさと顔の近さが目に焼き付く。
「なっななななまっえ…！」
「これからそう呼ぶ！よろしくな！」
ニコッと笑う上鳴くんがかっこよくてボードに勢い良く向ける。
………うん。と消え入りそうな声で返事をして。
私の耳にはまだあの低音と息の温度の余韻が残って離れなかった。
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冬音 - 相澤先生がお兄ちゃんだなんてびっくりしました(笑) (2020年2月20日 22時) (
レス) id: 4b22177c0e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 轟が友達になろうって言ったとき、「こいつ、まさかとは思うが個性強くしてもらうために話しかけた・・・・？」とか思ってしまった。ごめん。 (2018年8月3日 1時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
つむ(プロフ) - 哀流さん» それ、書いててめちゃくちゃ思いました！（笑）でも爆豪くんならやりかねないと信じていたので（笑） (2017年11月12日 15時) (レス) id: 06e376deec (このIDを非表示/違反報告)
哀流 - 爆豪威圧で道案内とかやっぱ才能マンですねー。 (2017年11月12日 15時) (レス) id: f3d50ceb36 (このIDを非表示/違反報告)
つむ(プロフ) - 夏祈さん» 確認しました！ありがとうございます！！良ければお話しましょ！！！ (2017年11月11日 13時) (レス) id: 06e376deec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つむ | 作成日時：2017年9月6日 22時
