二十八話、勘違い ページ28
朝、教室に入ると挨拶を交わす。
昨日、大変だったね。なんていう話をして。
友達と話しながらチラッと轟くんの席を見るとまだ来ていないようだった。
「……いつ話そうかな」
「誰と？」
話そう、説明しようとは思っていたけれどよくよく考えれば話すタイミングなどを決めていないことに気づく。
独り言もちゃこに聞かれていたらしく、ツッコまれる。
まぁ、最初は自問自答だと勘違いしていて、安易に相手の名前を言ってしまったのが落ち度なんだろうね。
「轟くんだよ。…………あ」
「ええ！？Aちゃん、轟くんと何話すん！？」
「まさか、告白！？三日目にして！？」
「轟かー……妥当な選択だね！！」
「頑張って！！」
などとまくし立てる。
当の本人がいなかったのが幸い………
「俺の話がなんだ？」
じゃなかった！！！！！
本人来ちゃったよ！！なんでよ！！タイミング！！！！
「ごめん、轟くん、気にしないで……あと、話があるのだけれど少しいいかな……？」
ああ。と短く返事をする轟くんと私の会話を周りの女子は輝いている目でみている。
や、本当に違うのよ……
視線に耐えられず、無我夢中で轟くんの手をとって廊下に出る。
「どうしたんだ？A」
廊下に出たら真っ先に聞かれた。
「ごめんね、いきなり……。でもこれだけはどうしても言いたくて……！」
家で必死に考えていた言葉を紡ぐ。
「私と、勝己くんの事なんだけれど、べつに脅されて友達になっているわけじゃないの！確かに乱暴な言葉だったかもしれないのだけれども、あれは彼なりの勧誘……じゃないか、お誘い？も違うし……あ、そう！申請なんだよ！！友達申請！！だからさ、勝己くんとはちゃんとした友達なの！」
しっかり説明できた………かはわからないけれど、とりあえず満足した私は肩の力を緩める。
一方、轟くんは はぁ とつぶやく。
「朝登校したら俺の話が聞こえるし、しまいには告白なんて言葉もしたから期待するだろ。本人から少し話があるなんて言われて喜んでたらいきなり他の男の話し始めて期待してたのとまったく違うし……」
もう一度大きくため息をあからさまにつくと、
「で、何が言いたいんだ？」
と聞いてきた。
待って、ため息の前に何言っているのか聞き取れなかったよ……
「つまりですね、その、轟くんには今まで通り勝己くんと仲良くしてほしいというですね……」
そういうと納得したように、わかった。と言った。
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冬音 - 相澤先生がお兄ちゃんだなんてびっくりしました(笑) (2020年2月20日 22時) (
レス) id: 4b22177c0e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 轟が友達になろうって言ったとき、「こいつ、まさかとは思うが個性強くしてもらうために話しかけた・・・・？」とか思ってしまった。ごめん。 (2018年8月3日 1時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
つむ(プロフ) - 哀流さん» それ、書いててめちゃくちゃ思いました！（笑）でも爆豪くんならやりかねないと信じていたので（笑） (2017年11月12日 15時) (レス) id: 06e376deec (このIDを非表示/違反報告)
哀流 - 爆豪威圧で道案内とかやっぱ才能マンですねー。 (2017年11月12日 15時) (レス) id: f3d50ceb36 (このIDを非表示/違反報告)
つむ(プロフ) - 夏祈さん» 確認しました！ありがとうございます！！良ければお話しましょ！！！ (2017年11月11日 13時) (レス) id: 06e376deec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つむ | 作成日時：2017年9月6日 22時
