3日目 ページ3
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「おお仰ってる意味が分からないのですが..。」
「...物分りが悪ぃなァ。俺と結婚しろ って言ってんだよ。」
突然の事でどうしていいか分からず、頭の中が真っ白になる。...この人、私の知り合いだっけ?
チラッとその人を見る。
「...ァ?なンだよ」
....いやいやいや。誰。マジで誰。ちゃんと初見だよ。
・
私がなかなか口を開かないので、その人はイライラし始めていた。
「.....オイ、どうすんだよ。すんのかしねえのかハッキリしろ。」
ギリッと鋭い目で見られ、ヒッと変な声が出て肩が跳ねる。.....というか、周りの視線が痛い。
ヒソヒソとこちらを見ながら話している。
周囲の目に耐えられず、私はその人の腕を引いた。
・
「ど、どこか違うところで話しましょう!ここはダメです!!」
私は男を引っ張りながら出来るだけ速く足を進めた。
・
「オイオイ、どこで話すつもりだよ。別にここでもいいだろが」
「よくそんなこと言えますね!?周りの方の目見ました!?」
「しらねぇよ。」
「いやほんとなんなんですか!?」
驚きを通り越してこの人に苛立ちさえ覚えてきた。
なんなの。急に求婚してきてしかもめちゃくちゃ自分勝手だし。
・
しばらく動き回っていると、人気のなさそうな路地裏を見つけたので迷わずそこに入っていった。
瞬時に男の腕を振りほどいて、向き合う。
・
「...で。あなたは本当に何がしたいんですか。」
「だぁかぁら、結婚しろって言ってんだよ。何回言わせんだ。」
顔色ひとつ変えずそう言うもんだから、あぁ、この人は本気で言ってるんだなと思った。
.....何私、ほんとに一目惚れでもされちゃったの?
だけど、申し訳ないけれど初対面の人と結婚なんてできるわけが無い。
・
「...ゴメンなさい。さすがに結婚はできません。」
「...はァ?」
その人は怒ったかのような不機嫌そうな声を出すと、私の腕を掴み、
ドンッ
硬い壁に軽々と押し付けてみせた。
・
「...っな、何を...。」
腕を動かそうとするも、あまりにも力が強く動かせない。恐怖から足が震える。
・
「...うるせぇ。拒否権なんてねェよ。黙って嫁に来い。」
「む、無理ですぅ!!死んでも無理です!!あなたみたいな怖い人と結婚なんて出来ません!!」
今までに感じたことの無い恐怖により、私は子供のように泣きじゃくった。
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XoxoBl00d(プロフ) - コメント失礼致します!初めまして!貴方様が描かれる実弥、本当かっこいいです!この物語が好き過ぎて毎日幸せでした!!欲を言えば結婚までの続編が読みたいです(;_;)これからもお身体にお気を付けて更新、気長に楽しみにしております!/// (2020年3月27日 0時) (レス) id: ea837440b3 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 時間一日(ときまいちじつ)さん» ありがとうございます!!(。_。*)お気遣いもありがたいです!!はい、待っていてください!!(〃▽〃) (2020年3月14日 0時) (レス) id: 58efbb325b (このIDを非表示/違反報告)
時間一日(ときまいちじつ)(プロフ) - コメント失礼します。とても読みやすく実弥さんすごくかっこいいです!お身体に気をつけて更新頑張ってください、気長に待ってます(*´ω`*) (2020年3月13日 22時) (レス) id: 4c0ef34530 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 月華さん» そう言っていただけて嬉しいです!はい!待っていてください(*^-^*) (2020年3月13日 13時) (レス) id: 58efbb325b (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - Aosugiさん» ほんとですか!ありがとうございます!( ; _ ; ) (2020年3月13日 13時) (レス) id: 58efbb325b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲良 | 作成日時:2020年2月28日 18時