【wrwrd！】血を吸う彼らと彷徨う亡者 (ページ44)

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42［緑埜るう］ページ44

ｺﾝｺﾝｺﾝ
誰かがきた。どうせゾムさんだろう。

しかし、違っていた。

Yu「……るうさん？いらっしゃいますか？」

そう、遊さんだったのだ。
生憎俺は叫ばれないためか口枷をされているので声が出せないので音で返す。

するとドアが開く音がした。
遊さんが助けに来てくれたという安心感と、
ゾムさんに対しての恐怖感が混ざっていて、俺は泣いてしまった。

やっぱり俺は迷惑でしかなく、無価値な存在だ。
俺は…俺はここに居ていいのかな…？

Ru「ごめんなｯさい…」

Yu「何言ってるんです？るうさんは、るうさんにはいつも助けてもらっているんです。

僕はいつもそれを真似しているだけの人なんです。僕はるうさんの笑顔に…救われて……

この人の笑顔だけは命をかけも守りたいと、初めて思えました。お礼を言うのはこちらです。ありがとうございました。」

Ru「そんなにかしこまらないでくださいよ…さらささんもありがとうございます。俺のため？なんですか？」

Sr「なんで疑問文？！まぁ、せやな、てか、はよ拘束ほどかんとゾムさんが起きちまうわ！」

Yu「でももう少しで足枷が外れるんですがッ！」

やっぱり俺は迷惑でしかないか…何当たり前のようなことを…今まででこんな優しかった人は初めてかなぁ……

誰もこんな俺に優しくなんてしてくれなかったし…少し壁作ってたけど、今度は信じてみよう。もう一度。

Yu「手枷足枷首枷、全部外れました！行きましょう！」

え？抜け出すってこと？
脱出口は見つかったのか？

Sr「図書室で本が落ちてたままだったから、昔ここに連れられた人が残したものだと思う！」

アレは盲点だった。
まさかアレに気づかなかったとは…