【wrwrd！】血を吸う彼らと彷徨う亡者 (ページ41)

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39［緑埜るう］ページ41

…うーん？えっと、ここどこ？
やば、首筋がすごい痛い。

まぁ、とりあえず起きよ。
ｼﾞｬﾗ

ん…？あぁ、首枷ね…手足も？
まじか…てかなんで生きてるんだろ？

俺は死んだはずじゃ？

Sr「るうー？るうー！」

ここにいます。
そう返事をしようとしても、口にガムテープが貼ってあった。

Sr「ここには居ないんかな？でも図書室やで？まぁ違うところ探すか。ゾムさんも居ないし。」

さらささんはそういい何処かへ行ってしまった。
かなりマズイ気がする。

ｶﾞﾁｬ

Zm「おー？起きた？じゃ、ガムテ外すな。」

ﾍﾞﾘｯ
口枷が剥がれた。

Ru「すみませんゾムさん…なんで…なんで俺を生かしてくれたんですか？」

Zm「…じゃあ話すわ。ここはな、異世界やねんな？それで、俺は生まれた時、Zの文字が授けられたん。

それで人間のいる世界から運命のものがいずれかこっちにくるとか言ってたからずっと待ってた。

でも全然来ぉへんくて、異世界と人間界をつなぐゲートをくぐって、人間のフリして人攫ってきたん。

んで、おそって血吸った。
全部不味くて、最近飲めなかったからちょうどえかったわ。

そしたら、俺の目の前に人がいてな？
お前の額にZの文字が刻まれてるんや。

で、お前が俺の血で繋がれた運命の相手ってわけ。
ホントはかわええねぇちゃんがえかったんやけどな
ﾎﾞｿｯ))
何かの偶然多分こっちに来たんやろ。
だからお前は死んだんや。分かるか？」

待って？頭の整理が思いつかない。

死んだ？死んだのは、俺の運命じゃなかった？

偶然？ふざけるな。ふざけも大概にしてほしい。

Ru「ふざけないでください…」

Zm「お前、今の状況見て分かるか？」

そうだ。俺は手枷足枷首枷がついてるんや。
もう逃げられへんな…

Ru「で、血吸ってころすんですか？」

Zm「そんなことせぇへんよ！ただ毎日ここにいて血を吸わせてもらうだけやで！」

毎日ここにいる？血を吸わさせる？
いや、でもさらささんと遊さんやったら俺がいないことがわかって探しに来てくれるはず…だよね？

Zm「あ、遊とさらさにはるうは帰ったって伝えとくから」

怖くて…1人が寂しくて目に涙が溜まってしまう。

Zm「さっすが俺の見込んだ男やわ！明日からよろしくな！」

ゾムさんはそう言い残し、ドアの向こうへ行ってしまった。

愛されないのは知っている。
だからこそ、会ったら、もう一度だけでもいいから、せめて笑ってほしい。

そんな気待ちを抱えながら眠ってしまった。