【wrwrd！】血を吸う彼らと彷徨う亡者 (ページ38)

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36［緑埜るう］ページ38

ふぅ～図書館があるねんな？ここの屋敷について気になるから調べてみよっと。

ｶﾞﾁｬ

えーと…なんかグリム童話ばっかやな…ん？異世界の本？
梯子でいけるかな？
…ん？…ｷﾞﾁｯ本と本のスペースが全然ない…よしっ！とれ…た？あれ？

ﾄﾞｻﾄﾞｻﾄﾞｻｯ!ｺﾞﾄｯ

やばっ、梯子が傾いてる…落ちるっ！

ﾋｭｯ

Ru「おぉ…っと。危ないじゃないですか＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ゾムさん？いるんでしょ？」

Zm「さっすがるうやなwww気配消しとんのに…まぁええわ、その本返してもらうわ。」

この家の家主は…吸血鬼？それより策略を考えんと！

俺は瞬時に、一番はじめにきた時のことを思い出す。

ゾムさんは一直線に真っ直ぐ、策略をあまり考えない、考えの浅い人。

ゾムさんは右利き、そして武器は小型ナイフ。足にナイフホルダーを着用。近距離攻撃が得意…足は速い。

このままだと確実に負ける！武器…いや、武器より他のものを利用して逃げた方がいいな。

それより、なんで俺のことを攻撃しようとしてるんや？部屋だって用意してくれて、泊めさせてもらってるし、ご飯だって

…あぁ、また俺はみんなに使われるのか…また…？

Zm「考えてる暇があったら少しは攻撃したらどうやッ！」

ﾋｭｯ

やっぱり右しか使わない…おっ、俺のポケットにイヤホンが。

それをすかさず拾って、あたかも右手に刃物を持っているように見せかける。イヤホンは左手にある。

これが上手くいけば、足止めくらいの時間は稼げるんだ。

Zm「んなっ…！待てや！」

拘束はできた。一つ疑問に思うことを訪ねる。

Ru「ゾムさんは…俺のこと嫌いだったんですね！なら、なんなら最初から言ってくださいよ！傷つくじゃないですか…」

分かっていたんだ。最初から俺は必要とされてないってこと。

なら殺された方がマシなんだよなぁ…

Ru「ゾムさんは…俺を殺したいほど憎いんですよね？じゃあ殺してください！何もかも、忘れたいんです…今までありがとうございました。」

死ぬんや…さよなら。

Zm「まぁ、るうの作戦に乗っかっただけやねんなぁ…」

Ru「…は？」

Zm「るうの行動は全て読めてたんな？じゃ、ﾌﾞﾁｯ」

拘束が切れた。今度こそ本当に死ぬんだ。
でも、いい末路かもしれない。こんな温かい人たちに囲まれて…

Zm「じゃ、行くわ」

Ru「どうぞ」

Zm「ｶﾞﾘｯ」

そこで鋭い感覚に襲われ、あまりの痛さに気を失ってしまった。