【wrwrd！】血を吸う彼らと彷徨う亡者 (ページ25)

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23［青祓遊］ページ25

Sr｢遊～、るう遅くね？｣

ふと、さらささんに声をかけられる。…確かに遅い。

Yu｢そうですね、大丈夫でしょうか？｣

Sr｢俺ちょっと見てくるわ。｣

さらささんが小走りで部屋から出ていく。…大丈夫、かなぁ？

すると下の階からドタドタと走る音と少しだけ騒ぐ音が聞こえる。………何か、あったの？だ、大丈夫かのかな…？？？

少ししてから部屋の扉が開く。そちらを見るとるうさんを抱えてるさらささんが居た。

Sr｢ただいまぁ～｣

Yu｢ど、どうしたんですか？！｣

素直に気になった事を言う。さらささんは事情を簡単に説明してくれた。

Sr｢るうが倒れててな。ベッドで安静にしといて言われたんや。｣

そう、なんだ……

Yu｢そうですか...｣

Sr｢遊、俺ちょっと風呂入ってくるから、るうの面倒見ててもらってエエかな？
　出来るだけ手短に終わらせてくる。｣

るうさんの面倒……見てれば、良いのかな？

Yu｢了解です｣

さらささんがお風呂へ入りに部屋を出ていった。

………部屋が一気に静かになる。さらささんはご丁寧にベットに寝かせて、布団をかけてくれている。

Yu｢……何が、あったんですか…？｣

ぽつりと、呟く。

Yu｢……座ろ……｣

ベットのすぐ側にあったイスに座る。目の前には布団をかけられているるうさん。その顔は少し苦しそうに見える。

辛そう。苦しそう。助けたい。ここで僕の心の中でお節介、と言われるほどの助けたい、という気持ちが渦巻く。でも、どうすることも出来ないので、僕は……

Yu｢………ごめん、なさい。｣

少し謝り………頭を、撫でた。……髪、サラサラ……いや！そうじゃなくて！！……出来るだけ優しく、落ち着けるように撫でる。

人が苦しんでいる所は見たくないのだ。ほぼ話した事も無い人に、こんな事をするのは自分でもどうかしてると思う。でも、少しでもいい。らくになってほしいんだ。

Yu｢……これ、さらささん来たら誤解されるなぁ……｣

なんて、少し微笑みながら頭を撫で続ける。さらささんが帰ってきたら、お風呂入んなきゃ…。そう考えてるうちに、廊下を歩く音が聞こえた。……撫でるのやめなきゃ、と思い頭から手を離した。