私をコワシテ。【沖田総悟】

15回コロシテ ページ16

「お前は何に怯えてんだ」



「…。別に、怯えてませんけど？」
私はまたこうやって簡単に嘘をつく。お兄様みたいに


どれだけお兄様と違うと言ったって結局はお兄様と同じだ


「嘘つくな、




俺に嘘、つくな」



グイッ …ぽす


私の腕を引っ張り沖田総悟様は自分の腕の中に私を閉じ込めた



「何するんですか」

「今のお前の顔がブスだったから」



「だからって抱きしめないでください。変態」


「はぁ？これでも慰めてやってんだぞ。感謝しろィ」




「嫌です。剣の腕前しかいいところないのに」


「ほー、喧嘩売ってんだな」


「売ってません。……あなたもあの人たちと一緒ですね。あの人たちと一緒で







優しい」



「あの人たちって誰でィ」



「近藤…勲様、とか」


「まあ、近藤さんはお人好し気味ですねィ。


でも俺のどこが優しいんだよ」


「そういうふうに優しくないふりして本当は、優しい」


「そんなことねぇだろ」
「あるんです！……あるから、言っているんです



あなたは私とは全然違う」



「別に大差変わりはねぇだろ」


「〜っ！あなたに何が分かるっていうんですか！！


命の尊さも知らないくせに！」





「……じゃあ逆に聞くけどお前は俺の何を知ってる？」




そう言うと沖田総悟様は私の背中にあった手を離した


「お前の部屋、あそこの角曲がって手前のとこだから。俺は用あるから一人で部屋に行け」

その言葉だけ残して沖田総悟様は去っていった




「馬鹿だ、私」

また過ちをしてしまった









私は昔からこれっぽっちも成長していない









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