あまい香り (ページ47)

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貴方side

やたらめったらと忙しい2ヶ月をなんとか乗り越え、今月からいつも通りの日常が戻ってきた。
フリーランスのデザイナーの集まりの後は新しいクライアントやら過去のクライアントが総出で仕事を回してくれるので忙しくなる。

今日は、表参道での打ち合わせをしてクロムハーツに予約していたあるものを回収して帰ってくる予定だ。

やまとおはよ。今日はスカピとコラボだよ

Aおはよう。楽しんでね。私も打ち合わせで表参道に行きます。

やまとくんからの連絡に手早く返信をして、着替える。
今日は前のクライアントだし、スーツじゃなくてマーメイドワンピースに、ロングカーディガンを羽織る。

本当は小さなバックのみで行きたいが仕事の打ち合わせでは資料やPCを持って出かけるため渋々セカンドバッグをもって行く。

今日は行きは電車帰りはタクシーの予定だ。
腕時計を確認して、電車に間に合うように家を出る。

高めのヒールがコツコツと音を鳴らしていて心地よい。

今日も頑張ろう。

打ち合わせが終わり、夕陽が沈みかけている表参道を下っていると聞き馴染みのある声が私の名前を呼ぶ。

当たりをキョロキョロと見渡すと黒のベンツ。
そしてそこから顔をだす、おおちゃんとひゅうがくん。

周りの人が近寄ってないことを確認してから私が近寄る。

「びっっっくりした！！お疲れ様！」
テオくん「お疲れ様ー！」
ひゅうが「お疲れ様です！」

挨拶をかわすと、後ろの窓も開きコムドットのみんな、じんたんとやまとくんが顔を出して「お疲れ様〜」と挨拶をしてくれる。

テオくん「これからスカイハウスでご飯だけど来る？」
「えっ撮影じゃ、、、」
やまと「今終わったところなんだよね」
「この後ちょっと取りに行かなきゃ行けないものがあるからそれ取ってから後からスカイハウス行くよ。」

そう言うと後ろのドアが開きやまとくんがおりてくる。

やまと「じゃあ俺、Aさんとそれ取りに行くからあとから行くわ。テオくんいいですか？」
テオくん「もちろん！」
やまと「ハンディカム貸してください、撮影中って分かれば声掛けてくる人も少ないし」
あむぎり「ほい。」
「カメラだ…！」

私が目を輝かせたところで私のセカンドバッグをやまとくんが取り上げて車に載せる。
「重そうだから持って行ってもらっていい？」と聞くと、「もちろん」と返事をして車が発進した。