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りょうside
り「こんばんは。」
マスター「りょうくん。いらっしゃい。Aちゃんさっき帰っちゃったよ。」
り「久々に来れたのに入れ違いかあー…」
残念そうに項垂れればマスターが、またすぐ会えるさ。と、優しい言葉をかけてくれる。
り「そう言えば、今日の撮影で岡崎公園にいたんですけど、Aちゃん?かな?が人にお金を渡してるのを見たんですよねー。」
今日会ったことを話せば、マスターの眉毛がピクリと揺れる。
俺はその小さな仕草を見逃さなかった。
でも、マスターから発せられた言葉は予想外だった。
マスター「それはAちゃんじゃないよ…」
眉毛が動くのはマスターの嘘をついている証拠。
俺はどう聞き出そうか頭を悩ませる。
俺がどこまで知っていれば、マスターが話してくれるか。その線引きを探ることにする。
り「渡してた相手は男の人だった。なんかー、柄の悪い男の人?肩組んでたし、距離感的には元カレっぽかったなあ…」
ここまで言ってチラリとマスターを見れば、大きく息を吐き「りょうくんはエスパー?」なんて言いながら先ほどAちゃんと話したであろう内容を教えてくれる。
り「え…それってAちゃんは良しとしてるんですか?」
マスター「断れない理由があるみたいだねえ…」
俺は助けてあげたいと思った。
あんなにしっかりしてるのに、男に金を取られるような理由があるなんて。
今日、LINEしてみよう。
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作者名:おかゆ | 作成日時:2020年10月25日 21時