アメリカンブルー (ページ12)

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Aside

家に帰って教えてもらった情報からいくつか買ったりしてたら、またうっかり仕事をしてしまっていた。

なんかパッとしない1日だったなあ～…
とりあえずさっぱりしてこよう！

そう思えばすぐに立ち上がり、お風呂に向かう。
シャワーを浴びて髪を乾かしながら部屋に戻る。

水を飲んでいれば、リビングに放置したままのスマホが音を上げた。

画面を見て確認してみれば、会いたかった彼。
無意識に少し口角を上げて画面を開く。

りょう久しぶり!また近々2人で遊ばん??

A久しぶり。嬉しい!来週の月曜日は?

りょうじゃあ月曜日の夜ね。迎えに行く。

たったこれだけの連絡。
でも、デートの約束。

また、会えるんだあ…
デートは3日後。
しばらく会えなかった寂しさが消えていくような気持ちになる。

＊＊

今日はデートの日。
準備は万全。
くすんだブルーのワンピースは、コーデュロイの生地で少しカジュアル。それに合わせてコートも短め。靴も革の生地だがスニーカーの形。

デートにはカジュアルすぎるかな？なんて鏡の前で姿を確認する。

着替えようかと思った矢先にりょうくんから「着いたよ。」と連絡が入る。

バタバタとマンションを降りれば、今日も爽やかな笑顔のりょうくんが迎えてくれる。

『ありがとう！あいたか…』

あら？私なにを言おうとしたの？
「あいたかった」なんて、まだ2回目のデートなのに？
恥ずかしくなって目を泳がせれば、りょうくんの瞳がしっかりと私を捉える。そして、見たことないいたずらっ子のような表情を浮かべる。

り「今、なんて言いかけたの？」

『えっ』

恥ずかしがっているのをわかって聞いているんだと、私がたじろいでいれば、もう一度同じ質問をされる。

『…会いたかったよって…』

おそらく今の私の顔は茹で蛸よりも赤いだろう。
振り絞るように答えれば、優しく私の頭に手を置いてくれる。

り「ふふ。よくできました。俺も会いたかったよ。あんまり連絡できんくてごめんね。」

そう言って、ドアを開けてくれるりょうくんはいつも通りの爽やかな笑顔で。
先程のりょうくんは一体…？？？
困惑する頭ですら思う。
かっこいいと。