あなたのせいで ページ7
『安田君もキラキラしているから無理。』
「俺キラキラしてるん?どこが?ってかキラキラって何?」
『何か世の中の女の敵っぽい。』
「どういう事?」
『いっぱい遊んでそうだし、同時に何人も愛せそうな罪な男っぽい。』
「俺一途やで。そんな風に見えるん?ショックやわ。」
『一途にはほど遠い感じ。』
「マジか・・・。」
安田君は残っていたビールを飲みほした。
『地味な私とは正反対だからきっと合わないよ。元カレもそんな感じだったし、
私がボロボロになっちゃう。まあ今も結構ボロボロに近いけど・・・。』
「いつの話?」
『4年前かな。』
「結構前やん。 もう忘れたら。」
『忘れたいけど・・・。』
「今も好きなん?」
『ううん。大嫌い。』
「じゃあ いいやん。忘れよう。」
『無理なの。 嫌いだけど忘れられない・・・。
忘れたいけど・・忘れられないの。』
「えっ 何で?」
『・・・。』
「過去に縛られすぎやて。」
『・・・。』
『しょうがないじゃない・・・。安田君に雰囲気が似ていて重なっちゃうんだもん。
私だって忘れたいよ。忘れたいけど・・・。だから私に近づかないで。』
「えっ・・・。」
少しの沈黙が続き苦しかったから
『もう帰ろう。ご飯美味しかったね。』と席を立つ。
安田君が会計を出そうとしたので
『1人ずつでお願いします。』とレジの人に伝えた。
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作者名:あず | 作成日時:2018年11月24日 16時