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「もしもし?藤ヶ谷?俺だけど」
突然変わった低くて芯の通った声
「…北山」
「お前さあ、相変わらずだな。少しは落ち着いて人の話聞いてやれよ。お前の悪い癖だぞ」
「なんでお前なんかに説教されなきゃいけねえんだよ」
「俺はお前の家族だから」
「…まだそんなこと言ってんのか」
昔から、北山だけは見放してくれなかったし
俺の敷地内から抜け出そうとしなかった
「まあ今はそんなことどおだっていいんだ。Aちゃんの足の傷、知ってるか?」
声のトーンが変わって
聞きなれない真面目な声で俺に問いかける
「本人は転んだって言ってるけど、あの傷、絶対転んでできるようなもんじゃねえんだよ」
「もしかして、手当したのお前?」
「ああ。たまたま傷洗ってる所出くわして…なあ、藤ヶ谷今もしかして…え、ちょ、Aちゃん!?」
電話越しが騒がしくなる
「え、なに?Aがどうした?」
「…あ、いや、Aちゃん走って店出てきたから、これ、Aちゃんの携帯だし…」
暫くはAを1人にするのはよくない
「北山…A追いかけて、家まで送り届けて」
「は?俺が?」
「いいから早く!あいつを1人にするな!」
荒らげた声が、通り過ぎていく人達の視線を集める
「…分かった。でも藤ヶ谷、全部1人で抱え込むな」
「は?」
「事の発端はお前かもしれねえが、傷つけたのはお前じゃないだろ?全部自分のせいだと思うな。俺もいるし二階堂だって横尾さんだっている。カナだっているだろ、少しは人を頼れ!今みたいに!」
乱暴に切られた電話
携帯画面をただじっと見つめることしか出来なかった
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よこざわ(プロフ) - アヤさん» そう言っていただけて光栄です(涙)更新頻度遅くなるかと思いますが、気長に完結まで待っていただけると幸いです! (2022年10月10日 2時) (レス) id: 9a6785ae4e (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 大好きなお話だったので、更新再開嬉しいです。 (2022年10月9日 23時) (レス) @page13 id: 7edd60c260 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よこざわ | 作成日時:2021年8月23日 20時