君との距離64センチ ページ14
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「Aちゃんだけじゃない。
あなたの今までここで起こった出来事も
全てなかったことになるわ。」
「じゃあ、おっちゃんのことも?」
「俺のことを忘れるか忘れないかは
明日のお前次第だ。ただ、明日からの俺は
今日のことも今までのことも知らない俺になってる」
「おっちゃんも記憶無くすの?」
「違うわ。この世界に生きる人に戻るだけ。
Aちゃんがこっちの世界に居ない間、
高校生のAちゃんが
あなたの前に現れたみたいにね」
俺の背中をポンと叩くと
立ち上がり外に出る準備を始めた
「そろそろ未来からお呼びがかかるわ。
今頃大変なことになってると思うし」
「大変な事…?」
「ほら、あの子頭いいから。
こっちの世界に来る前に
私たちの世界が消えないように
ちゃんと未来があるように手配してるのよ。」
Aちゃんらしいでしょ?と女性は背伸びをした
「あんたは、これからどうすんだ?」
おじさんが呼び止めるとニコッと笑って
「研究を止めさせて、
Aちゃんに目をつけるのも辞めさせるわ。
これも彼女との約束だから」
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突然現れ、風のように去っていった
Aの上司と名乗った人
「Aちゃんには、ほんとに頭上がんねえわ」
おっちゃんが観念したように笑う
「ありがとな、宏光」
そう言って、俺に向かって頭を下げた
「俺もこれで前に進める」
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3人キスマイ大好きです。 - 北山宏光君は頭賢い。大学もちゃんと行ってたし頭の回転も早い。大好きです。ずーっと大好きです(o^o^o) (5月15日 22時) (携帯から) (レス) id: 63b7d0fc4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よこざわ | 作成日時:2020年11月8日 0時