74,打たれて終わり ページ32
さてここからどうしたものか。
案内された部屋には、死体のやまが転がっている。その中心には肉料理をむさぼる男が一人、不釣り合いに存在していた。いったい何の肉なのやら。
貴「最悪な想像が過るんだけどねぇ。」
蓮司「なに、少し話がしたかっただけだよ。お金が欲しいのも事実だが、そうじゃない」
ほしいのは君自身の話だ。
男はそういった。資料に乗っていた男。この事件の首謀者であろう北条蓮司。
貴「話すことなんてないですよ。」
蓮司「君、いったい何者だ」
戸籍も、出生も、君に関することは何一つ、残っていない。その上君が入隊してからの真選組はどうも調子がいい。
まるで未来でも知っていたかのような、そんな行動が相次いでいる。
男が食事の手を止めて、その場に立ち尽くしたままの私にそんなことを話した。
蓮司「君は、私たち一家をただのサイコパスか何かかと勘違いしているようだが、そうではない」
私は選ばれた人間なんだ。
貴「あなたも神と話をしたことがあると?」
蓮司「わかってくれるかい!?」
興奮したように身を乗り出した。目の前の料理はまるで見えていないように机の上に足を乗せ、よじ登る。
完全にいかれてんな。
貴「神はどんな見た目をしてました?」
蓮司「…神に見た目などないよ」
見た目があったら、神に似ている人間は神に近しい存在になるだろう。神に近しい人間など、いていい筈がないのだよ。
神のもとでは、みんな平等だろう。
真っ白なテーブルクロスを他人の血で染めながら、くるくると踊る。いったい何が言いたいんだこのいかれジジイは………。なんにせよ蓮と爆弾が心配だ。
コイツがどかないと、うしろの銃を持った黒服たちもどかないし、死体の山を踏み越えていくのもなかなかきつい。
…何か、無いか…………………!!
貴「………外れだ。アンタの意見は一理ある。私が見たのは、神じゃなかったのかもしれない。分からないけど、私の見た神は亀甲縛りした真っ白なジジイだったよ!!!」
蓮司の体に掴みかかる。
すぐに黒服のに向けて、脅しをかけ、人質にした。
貴「全員銃をおろしてこちらに転がせ!!さもなくばナイフでコイツの首を掻っ切ってやる!!」
黒服たちはゆっくりと銃をおろし、武装を解いて私のほうに滑らせた。
蓮司「君は賢いね。僕の計画ではね、ここに君が来るところまでは狙っていたものなンだよ」
、
53人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
万斉推し - 面白かったです!続き気になりすぎて夜しか寝れません!!!更新待ってます! (2022年5月18日 21時) (レス) @page29 id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - 更新ありがとうございます!!!!!続き待ってます!!!!!!! (2021年12月31日 23時) (レス) @page29 id: eeb0e1af4c (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - 続きまだですか? (2021年11月24日 2時) (レス) @page28 id: 70f5cfe725 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - 続き待ってます!!!!! (2021年11月5日 22時) (レス) @page28 id: eeb0e1af4c (このIDを非表示/違反報告)
おにぎりみそしる(プロフ) - クロさん» すいません、更新はやめる気は無いので引き続きがんばります。 (2021年5月31日 16時) (レス) id: 4056287b9a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おにぎりみそしる | 作成日時:2020年6月14日 14時