閑話休題 ページ49
某日。せっかくのオフなのに早朝から電話がかかってきて目が覚める。淳弥さんだ。
「…はぃ」
『おはようございます〜』
「あ、?」
『寝起きは機嫌悪いね』
「?じゅんや、さん」
『朝からごめんね』
「夜型、なのに……朝早すぎませんか」
『今日ライブがあるから、と言っても早すぎるね』
「もうすこしねたかった」
『電話終わった後寝ていいから。今日オフでしょ?』
「…うん」
そうだ。今日、淳弥さんが出演している作品のライブがあるのだ。電話をスピーカーにしながら、毛布に包まる。
『声聞きたかったから、電話しちゃった』
「そ、ですか」
なんか彼女みたい。
『彼女みたいって思ったでしょ今』
「エスパーですか」
『ははっ、Aの考えてることすぐわかっちゃう』
「んぅ…」
頑張って声は聞いているけれど、まだ頭はぼーっとする。
『良い天気だよ』
「今日は1日引きこもるので」
もったいないなーと言われるが、私にも予定はあるのだ。引きこもるという予定が。
「がんばってくださいね」
『ありがとう』
「わたし、配信で見るから」
『え』
「ふぁいとー」
『…はぁ』
「なんですか」
『今日、俺やばかったらAのせいだからね』
「ひどい」
本当は配信を見るというのは黙っておくつもりだったが、良いやと思って言ったが、言わない方が良かったな。
「いってらっしゃい」
『いってきます』
それから“淳弥さんが今日張り切ってるよー!”と皆にいじられるのは言うまでもないだろう。
「張り切ってるね、淳弥くん」
「Aが、配信で見てるって」
「ひゅ〜」
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作者名:のん | 作成日時:2023年3月11日 19時