榎/木/姉弟はいつも仲良しらしい。 (ページ14)

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12 気付いてしまったページ14

一緒に住み始めてから夜はソファに座り、テレビをぼーっと見るのが習慣となっている。

私はテレビ、隣に座る弟は読書。

その後はSNSをチラチラと。SNSとは言え、インスタグラムはしていなく、Twitterだけ。

Twitterでは、出演している作品の公式アカウントや同業者等々をフォローしている。

「？」

私はフォローしているアカウントに目を通した。

「…気付いてしまった。」

私はとあることに気付く。

「何？」

私は右を向く。つまり淳弥の方を見た。

視線に気づいたのか、淳弥は本から目を離し、私を見る。

言ってやろう、弟に。

「私、淳弥からフォロバされていない。」

「…。」

実は淳弥からフォローバックされていなかった。
相互関係になっていなかった。

「私はフォローしているけれど…。何か言ってください。」

「事故だよ。」

事故だよ、という言葉で片付ける弟。

「何が！？」

「してたつもりだった。」

「本当？」

「本当。」

＊

榎木A @enoeno__ki

証拠

【弟からフォロバされていないTwitterアカウントのスクショ】

♻︎1.9万 ♡4.5万

｜
榎木淳弥 @enojunjunjun
返信先:@enoeno__kiさん

ねえ待って本当に誤解だって

｜
榎木A @eneno__ki
返信先:@enojunjunjunさん

ふーん( ˊ̱˂˃ˋ̱ )

｜
榎木淳弥 @enojunjunjun
返信先: @enoeno__kiさん

…すみません面倒でしてませんでした。

｜
榎木A @eneno__ki
返信先:@enojunjunjunさん

やっぱり！！

　

@XXX
流石弟wwww

@XXX
弟からフォロバされていない姉😂

@XXX
榎木姉弟は平和ですね！！！！()

@XXX
めっちゃ笑った笑笑

@XXX
面倒でwwww

＊

「ほら。フォロバしたよ。」

「やったー！」

早速フォロバしてもらった。
やれやれ、と言わんばかりの溜め息をつきながら。

「…別にフォローもフォロバもしなくても、いつも見てるのに。」

ボソリと言った彼の言葉を私はちゃんと聞き取った。

「何それめっちゃ嬉しいこと言ってくれるじゃん淳弥。」

「本当のことだから。」

「今日はツンデレのツンがない…！？」

「は？」

「ごめん。」

「ふふっ。」

なんだかんだ言って弟の素直なところは昔から変わらず、本当に好きだ。