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39 当日 ページ39

平日だったため、お互いに仕事であった。

私は急いで帰宅し、家で料理をしていた。



それからリビングに入って帰宅した淳弥くんは「良い匂いがする」と小声で呟いて口角を上げていた。


そして、ご飯の準備ができた後。






「お誕生日おめでとう淳弥くん!」






私はクラッカーを鳴らしてお祝いをする。






「無駄にテンション高いけど疲れない?」

「疲れた。」






テンションあげあげでいこうとしたけれど少し疲れた。


私と淳弥くんはいつも通りに「いただきます」と声を合わせた。






「どう?」

「美味しい。」

「やったー!」






ハンバーグを口にした彼の表情は格別だ。


カシャッと写真を撮る。

こういう時「やめろ」と言っていた彼だったが、今日は「撮って良いよ」と優しい。













片付けをし、お風呂に入った後。

ソファに座り、私から話を切り出す。






「あのね、こういうことをする年齢じゃないことはわかってるの。」

「うん?」

「淳弥くんはこの前欲しいものはないって言ってたよね。」

「…そうだね。」






彼が言っていたことから頭を悩ませていたけれど、ちゃんとプレゼントは用意をした。

これはインターネットを調べて…だけど。






「だから決めた。誕生日プレゼントは私!…なんちゃって。」

「…。」






自分で言っててすごく恥ずかしい。穴があったら入りたい。

聞いた彼はなぜかクッションを持って顔をうめて何も言わない。






「やっぱり馬鹿だよねごめんさっきのは取り消して。」






1人だけ顔が真っ赤と思っていたけれど、






「可愛すぎて死ぬ。」

「キャラ崩壊すごい。」






なんと彼も真っ赤っか。

するとその時だった。






「え、」






クッションを手放した淳弥くんはぎゅっと私を抱きしめてきた。


お風呂上がりだったのでふんわりと彼の匂いがする。






「こういうの付き合ってる人がするでしょ。もう俺たち結婚してお互いのものになってるのに。」

「あ。」

「本当に…俺たちって時間の流れがおかしいな。」

「!」






腕が解かれ淳弥くんの顔を見てみると、あはは、と思いきり声に出して笑っていた。

これはこれで良かったのかもしれない。






「でもさっきのは取り消さない。」

「…は。」

「“プレゼント”だもんね。」

「…本当にこういうところ怖い。」






前言撤回。良くなかった。

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設定タグ:男性声優 , 声優 , 榎木淳弥   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:のん | 作成日時:2021年8月15日 19時

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