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30 プレゼント ページ30

その後、私はノリノリで(淳弥くんは乗る気ではない)彼の洋服を見に行った。


私のファッションセンスは普通であるけれど、彼は何着ても似合う気がする。






「どう?」

「最高です!」






「…。」

「良いね!かっこいい!最高!」






私は次々と洋服を手に取って「あ、これいいかも」「淳弥くんこれ着てみて」と渡す。



私ははしゃぎ、淳弥くんは無。完全に無である。




そして全部似合うのだ。更にうるさくなり、語彙力がなくなる。






「Aだって似たような感想じゃん。」

「かっこよすぎて…死ぬ……。」

「そっかこの人俺のファンだった。」






私の反応に何かと納得した彼はいくつか洋服を買った。



「買ったんだね」と言ったら、「だってAがうるさいから」とぼそりと言った。






「私があんなに褒めたから買おうと思ったんだね。」

「…だから何。」

「照れ淳弥。」

「うるさいなぁ。」






本当に照れているようで私の髪をくしゃっと撫でる。

せっかく綺麗にしたのにな、と思ったけれど彼の様子が可愛らしく、ふふっと小さく笑う。






「笑うな笑うな。」

「ふふっ。」






それから歩きながら「あ、ここ寄りたい」と言ってふらふらとする。





可愛い小物とか、家に飾ったら良い感じかなと思って買ったりもした。


「え、いるのこれ」と相変わらず辛辣した言葉をかける淳弥くんであったが。








 

 



「ここ寄ってもいい?」

「うん、いいよー。」






歩いていると、少しお高めなアクセサリーショップに寄りたいと言った彼はその店に入る。私もついていく。






「Aはネックレス普段つける?」

「ううん、全然。アクセサリーとかあまりしないから。」

「そっか。」






女性は皆化粧をしたり、アクセサリーをつけたり可愛くおしゃれをしているけれど私はあまりそういうのはしない。






「すみません、これ2つお願いします。」

「かしこまりました。」






そう考えているうちに、淳弥くんは買いたいものが決まったようで会計をしている。






「俺からのプレゼント。」

「!」






お店を出てから、1つ小さな箱を渡される。






「俺とお揃い。」

「!嬉しい…。」






中を開けてみたら、とても綺麗なネックレスが入っていた。

シルバーで、キラキラに光っている。






「ここで泣かないでね。」

「う、うぅ…。」






嬉しすぎて涙を抑えるのに必死だった。

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設定タグ:男性声優 , 声優 , 榎木淳弥   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:のん | 作成日時:2021年8月15日 19時

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