３４の作戦 ページ34
…やっぱり審判するのが良いな。
その後、私は3対3の練習試合の審判をすることになった。
私は選手が楽しんでいる姿を見るのが大好きだ。
たとえ、辛いことがあっても彼らを見れば嫌なことだって忘れる。だから今も“忘れよう”。
「…カッコいいなぁ。」
…なんて。そんな彼らを支えるのが私の、マネージャーの仕事。
それなのに。それなのに、あかりちゃんのした事は全部、彼らの“邪魔になっている”。
個人の感情なんか知るか。
私達は一生懸命なのだ。“邪魔をするな”。
_____私はその後も、順々に点数をつけていった。
＊
「あ”ー疲れたー…。」
「いい勝負でしたね。」
何度か試合をして疲れている皆。その中でもヒャッフーというオーラを出している日向君はまだまだ元気そうだ。その体力、分けてほしい。
「ちょっとは楽しんだ？」
「！あ、うん。」
と、タオルで汗を拭きながら兄は私に話しかけた。
兄は私の考えていることはお見通しだ。気持ち悪いけど。
「私、なんとかしてあかりちゃんに倍返しでやり返す！」
「あぁそうだな。合宿後、休み後のことが楽しみ楽しみー。」
その時だった。兄は私の頭にぽん、と手を置く。私と比べ、大きい手。男らしい手。
「ま。無理だけはするな。これは主将としてじゃなくて、“兄ちゃんとしてのお願い”だ。」
「！」
じわじわ、じわじわと…なんだろうか、嬉しいという感情が込み上がってくる。
「よしよし。」
そして、優しく頭を撫でる。
小さい時でもこうして頭を撫でてもらったっけ。自分は、メンタルは強い方ではあるだろうけど、辛い時は辛い。
_________我慢する時は、我慢する。
しかし、泣きたい時は、とことん泣く。
「うぅ、あ、っ…！」
「大丈夫大丈夫。皆味方だから。」
「に、ぃ…ちゃ、ん…！」
そして、甘える時は、甘える。
私はこの夜。子供のように、小さい頃のように、声を出しながら泣いた。
泣いて、泣いて、泣いて。すべてを出した。
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つーぼ - 最高っす (2020年8月11日 20時) (
レス) id: f4d4b73c32 (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - _柘榴石_さん» ありがとうございます。頑張ってきます！ (2020年2月14日 5時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
_柘榴石_(プロフ) - 無理せず自然体で頑張ってくださいね。更新待ってます！ (2020年2月12日 20時) (レス) id: 1e4618e274 (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - れん。さん» ありがとうございます！！時間があるときに更新します。頑張ります！ (2020年1月30日 16時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
れん。(プロフ) - 合格おめでとうございます！いつも楽しく見てます。更新頑張ってください (2020年1月29日 12時) (レス) id: 18f6533485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノン
| 作成日時：2020年1月12日 21時
