【d!】さざ波が立つ【合作企画】 (ページ3)

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Aは手を緩めず猛撃してくる。それをオスマンは受け流しながら更に続ける。

os「ほら、耳を傾けてみなよAちゃん。君のお仲間の声が聞こえてこーへん？」

ぎゃぁぁという叫び声がそこかしらから聞こえてくる。

os「Aちゃん。お嬢ちゃんが相手にした国はな世界から【軍人国家】って呼ばれるヤバい国なんよ？」

Aはそこでようやく相手にした国、人のやばさを思い知る。気がつけば周りに倒れているのは彼女の仲間の方が多い。その上目の前で話しながら戦闘を繰り広げていた彼のことをヘラヘラとした変人だと思っていたがその顔をよく見てみると口元こそ笑ってるものの目は一切笑っていない。

os「Aちゃんは戦闘能力も高いし、見た目も綺麗やし、中身磨いたらもっとええ女になると思うんよなぁ。それに、こんなこと言うんは恥ずかしいけど俺、Aちゃんに一目惚れしたかもしれへん。」

Aは恐怖でその場に固まってしまう。

os「せやから、俺のところにこーへん？」

耳元で囁かれ遂に腰が抜けた。ヘナヘナと座り込んだ彼女を抱えオスマンは自分の船へと戻る。

os「お前らのボスは負けた！このまま殺されたくなければ帰ることだな！」

オスマンが声をかけるが敵の攻撃は止まない。

「俺らの姐さんを取られたまま終わるくらいなら最後まで戦ってやる！」

os「ふ～ん。…やれ。」

Aの仲間たちはオスマンの一言で次々に倒れ遂に一人もいなくなった。

戦闘処理も終わり船内にはいつもの日常が帰ってきた。ただ1つAが増えたことを除けば。

hi「ま～た変なの連れて来て…。グルちゃんに怒られるよ？」

os「何言うとんよ！Aちゃんはもう俺らの仲間になるんやから変なのとか言わんとってや。」

hi「ハイハイ。」

今日も波に揺られ船は進む。白波の花は船にぶつかり消えていく。その様子はとても儚かった。