見えるから見ないだけ Ⅲ【呪術廻戦】 (ページ34)

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「監視カメラには何も映ってなかったんだよね？」

「ええ、被害者以外は少年が一名のみです」

『なら、犯人は呪霊なのかな』

「おそらくそうでしょうね。あの少年がやった可能性もなくはないですが、そちらの身元特定は警察の━━━」

屋上にでれば、目の前に四足歩行の呪霊
七海が悠仁が祓おうとするのを止める

「コチラは私が片付けます。虎杖君はそちらのもう１体を、Aさんはそちらの補助をお願いします」

鞍久がうなずく

「勝てないと判断したら呼んでください」

「ちょっとナメすぎじゃない？」

「ナメるナメないの話ではありません。私は大人で君は子供、私には君を自分より優先する義務があります」

実際、悠仁がアレに負けることはないだろうし鞍久もついている以上不安はないが

それでもやっぱりそういうものなのだろう

「ガキ扱いならナメられた方が良かったよ」

「君はいくつか死線を越えてきた。でもそれで大人になったわけじゃない。枕元の抜け毛が増えていたり、お気に入りの惣菜パンがコンビニから姿を消したり、」

「そういう小さな絶望の積み重ねが、人を大人にするのです」

刀身がグルグルと巻かれているのにも関わらず峰打ちで呪霊を切る
もちろん術式の開示による効果の底上げも大きいのだが、それ以上に慣れている

自分の術式を上手に使っている