見えるから見ないだけ Ⅲ【呪術廻戦】 (ページ32)

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「見えますか？これが呪力の残穢です」

「いや、全然見えない」

『これかな？あ、でもこっちにも残ってる。でもこれは一般人のものっぽいし違うかな』

こういう【探す】【見つける】という行為は鞍久の得意分野だ
基本的に【見えすぎて】しまうがそこの調整のためにいることを考えると適任なのは疑いようもない

だからと言って悠仁ができなくていいというわけではない

そんな感じで七海がタイプの違う２人の面倒を見ることになったわけである

「虎杖君、それは見ようとしないからです」

悠仁はまだいいのだ
なんで見えないのか七海にも心当たりがあるし、おそらく見えている視界は似たようなもの

「私達は普段当たり前のように呪いを視認しています。術式を行使すれば痕跡が残る、それが残穢、だが残穢は呪霊などに比べ【薄い】。目を凝らしてよく見てください」

だから忠告もしやすい
つまり、問題は鞍久の方なのだ

残念ながら彼女の視界は我々には想像もつかない

悟であれば多少分かるかもしれないのだが、この場にいるのは七海であり、悟ではない

「おぉっ！見える見える」

「当然です。見る前に気配で悟って一人前ですから」

さて、どうしたものか
悠仁に返事を返しながら、しゃがんで床を見ている彼女に視線を移した