私は都合よくなんてない。3rd

誰が許すか110 ページ10

姫宮夢莉side




私は、正直に言えば馬鹿である。





顔とスタイルと、男の子に対する態度はいい。




女の子には、喧嘩を売っているつもりは無い。




でも、中学の時までは誰にでも好かれていた自覚はあったし、その時は男女問わず、媚を打っていた。




告白も、しょっちゅうされた。




それで嫌われることも多かったけど、チヤホヤされるのは悪い気がしなかったし。




まあ、調子に乗っていたのだ。




そのまま高校に上がって、周りよりは群を抜いて可愛い自身はあったし、案の定チヤホヤされた。




入学したばかりなのに、告白もされた。




部活は決めかねて、入らなかった。




そしてしばらく経ったあと、男子バレー部の話を聞いた。




何でも、そこの1年の女子マネージャーが愛されているんだ、って。




男子バレー部は顔面偏差値が高いで有名だったし、興味はあった。




でも、勧誘されるまで自分から行かないようにしようと決めて、結局声すらかけられなかったところだ。




それで、気になってその子を見に行った。






綺麗な、人だった。






可愛いとかではない、別の魅力を兼ね備えた女の子。




一瞬、この子に勝てないと思い、すぐその感情をかき消したのは今でも覚えている。




1年の国見英くん。




仲がいいって、噂だった。




国見くんは私に見向きもしないで、その子ばかりを見てた。




学年では、常に噂が耐えないくらい可愛い私なんか、目に入っていないようだった。




だから、何となく気に食わないって理由で、




その子の居場所を奪おうって思った。

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