マザコン美少女は今日も今日とて実況中 (ページ3)

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第2話　自己紹介ページ3

Noside

第１ステージを終えた翌朝。

ツムギを加えた９人はパカの指示である部屋に集められていた。

「皆様グッモーニン！今日から新学期ですね」

パカが教室を模した部屋に入ってくるなりゴゴゴ…と効果音が付くほど二列目の3人が睨みを効かせる。

「…おや
空気が悪いですねぇ

それではまず
これから苦楽を共にする仲間の自己紹介とまいりましょう」

それをもろともしないパカは窓を開けながら話を続けた。

「窓際から順にお名前と得意なゲームジャンルを元気な声で！お願い致します」

元気な声で、を強調しながら窓際の一列目を見て言った。

「はじめまして
入出アカツキです！得意なゲームは脱出ゲーム！！
自然と旅行と肉球全般が大好きです！！」

「ノリノリか」

それに答える入出アカツキ、
とそれを殴る人物。ドスという鈍い音が出た。……恐ろしいｯ

「せ…先生が元気よくって」
「あんた危機感ってもんがないの！？
私たちこいつに誘拐されてるのよ！

しかもこんな薄気味悪いところに…」

殴った人物の目線がツムギの席の上の花瓶に移動する。
その花瓶もまた、ゴゴゴ…という効果音が付きそうなオーラを出していた。
しかしツムギ本人は好きな人4人を後ろから、順に見つめて微笑んでいた。

「入出様はなんと第1ステージの瞬間閲覧者数をトップでクリアされております」

そういう入出は窓の外のパンダに気をとられている。呑気だな。

「優秀者にはクリア後に追加ボーナスがありますからね
どうか奮ってご参加ください」

ボーナスという言葉にツムギがキラキラ目を輝かせた。……可愛い。

「入出様パンダはあとで
それではお隣へ」

「い…伊奈葉ヒミコです
好きなゲームは育成シュミレーションです」

立つと同時にジャラと音がした。
周りでは、ねえあれ爆弾…？やなぜ閃光弾を…などの声が上がっている。

「動物育てたり農園作ったりするのが好き…なので…」

ささやくように自己紹介する伊奈葉ヒミコ。
それに対してツムギは顔を赤らめ、頬をゆるませる。……可愛い。
伊奈葉はツムギに好かれている人物である。

「伊奈葉様ありがとうございます
貴方のささやき実況じつはワタクシとりわけ熱心に拝聴してまして
こうして生声をお聴きできるとはファンとして光栄の至り…
ぜひ一度ささやいていただけないでしょうか

アイラブ…ミスターパカ…と

みっ…耳元でっ」

パカがゴクリと唾を呑み込んだ。

なにとぞ、と繰り返しながら伊奈葉に近付く。