お天気少女とヒミツの関係【勇次郎】

13枚目。 ページ14

勇次郎side。









あ『でも、しょうがないんだよ。昔からだから！！なんかごめんね？暗い雰囲気になっちゃったね。じゃ、私こっちだから！！』









そう言い切って歩きだそうとする Aの腕を掴んで引き止めた。









勇「…待って」









あ『え…？何か用？』









勇「…行かせない。行かせたくない。」









これは、本心だ。
自分でも不思議なくらい、言葉が口から出ていく。









あ『え？どうして染谷くんにそんなこと言われなきゃいけないの？私がどこに行こうと、私の勝手でしょう？』









じゃあ、どうして…
どうして…






勇「じゃあ！！なんで、そんな顔してるわけ」









あ『…え』









そっと涙で濡れた彼女の頬に触れた。








なんで、泣くぐらい嫌なのに行こうとするの。









それならいっそ…









勇「ここでびーびー泣いてるくらいなら、僕ん家来れば？」









今の僕には、こんな言い方しか出来ないけど。









あ『う、うん…っ、あ"り"がどお"お"お"』









僕がそう言った途端、大泣きをし出す彼女。









勇「あー、ほら！泣かない！！お前の表情、天気みたいにコロコロ変わるなぁ…お天気少女かっつーの！！」








本当に。
天気みたいにコロコロ変わってく彼女の表情は、見ていて飽きない。







笑いながら、彼女のほっぺを引っ張ってみる。



すごい伸びるし…柔らかい。



そして、彼女のほっぺは、暖かかった。









あ『いひゃい、いひゃい！！』









勇「あははははは、変な顔〜www」









もう笑顔に戻ってるし。


ついさっきまで大泣きしてたのが嘘みたいだ。









勇「ほら、行くよ。」



彼女の手を掴んだまま、引っ張って行く。









あ『？手、離さないの？』








勇「何、繋いでちゃダメなの？」








あ『いや、別にいいけど…てか、勇次r…染谷くんの家ってどこなの？』







そういえば思ってたけど、アイツは呼び捨てで呼んでるくせに、なんで僕は苗字呼びなんだろ。




勇「勇次郎でいいよ。僕の家は、この近くに大きくてお城みたいな家あるだろ？そこの真向かい。」









あ『…ふっwwwあははw』


家の場所言っただけで、笑い出すから何事かと思っていたら家の前に着いた。





そして、彼女は、真向かいのお城みたいな家を指差し、





あ『勇次郎、私の家ここ』








ん？？？

14枚目。→←12枚目。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す