抹消不可能【相澤消太】 (ページ7)

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第6話罵倒ページ7

どうやら放課後の教室の見回りに来たのであろう兄は､皆に｢用が無いならさっさと下校するように｣と言い残して教室を後にした｡

私はそれに何となくホッとして､心中で胸を撫で下ろす｡

麗:｢なんか…相澤先生､すごいあいちゃんに
冷たいね……喧嘩でもしとるん?｣

主:｢あー…いつもあんな感じだよ､あの人は｡
だから気にしないで?
……って､それより爆豪!フルネーム教えたんだから､ちょっとくらい話そうよ!｣

私は再び爆豪にそう声を掛けたが､既に彼は
荷物を纏めて､教室を出ようとしているところだった｡

爆:｢……………｡｣

主:｢あれ､もう帰る?じゃあ一緒しても…｣

爆:｢るっせぇ!!｣

主:｢!｣

爆豪の怒鳴り声に遮られ､私は思いがけず口を閉じる｡すると､彼はこちらを微かに振り返って
至極苛ついたような視線で私を睨め付けた｡

爆:｢てめぇなんぞとつるんでる暇ねぇんだよ｡
さっさと失せろ｡このクソが｣

と､言って教室を早々と後にした｡

……こんなにも罵倒の言葉を浴びせられたのは
兄以来かもしれない｡

上:｢うっわ……流石に女子にあそこまで
いわねぇだろ…アイツ､クソを下水で煮込んだような性格だな｣

切:｢大丈夫か?相澤｣

主:｢ん?……おー､全然｡だいじょぶだいじょぶ｡
いやぁ､あそこまで罵倒されるといっそ
清々しい気分になるな｣

私はそう言って､心配してくれるクラスメイトに
笑みを見せた｡

まぁ､今日は色々あったけれど……
これでクラスメイト全員と話すことはできた
わけだから良しとするか｡