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#23 ページ24

「は?なんやそれ」


さっきとは打って変わって、しげの表情は怒り、そのものやった。


「何言ってん?……なぁ!!」


「しげ、落ち着きや」


俺の荷物を家に取りに行ってくれていた神ちゃんが戻ってきて、お医者さんの話を聞いた後。


まぁ、そんな長くないなとは思ってた。


自分の体のことやし。


わかってるつもりやったけど、ほんまに俺の体はあと少ししかもたんらしい。


しげは、俺が死ぬことまでは考えてなかったらしく、めちゃめちゃ怒ってて、それを神ちゃんが宥めてる。


「ごめんな?
やっぱりちゃんと話しとくべきやったな」


「……おまえ、このまま死ぬ気なん」


「まぁ、いつ死んでもいいとは思ってたよ」


「っ、何言ってん!!」


「……でもな、変わってん」


もう一回しげに会って変わった。


あのしげがあんな元気をなくして、ほんまにびっくりした。


やけど、俺でもそんなしげの力になれた。


今まで生きてる理由なんてあんまり考えたことなかったけど、誰かの力になってるって感じて、初めて生きてる意味を感じた。


「……俺、まだ死にたくない」


そう振り絞った声は震えてた。

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作者名:シャルル | 作成日時:2019年7月14日 21時

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