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「は?なんやそれ」
さっきとは打って変わって、しげの表情は怒り、そのものやった。
「何言ってん?……なぁ!!」
「しげ、落ち着きや」
俺の荷物を家に取りに行ってくれていた神ちゃんが戻ってきて、お医者さんの話を聞いた後。
まぁ、そんな長くないなとは思ってた。
自分の体のことやし。
わかってるつもりやったけど、ほんまに俺の体はあと少ししかもたんらしい。
しげは、俺が死ぬことまでは考えてなかったらしく、めちゃめちゃ怒ってて、それを神ちゃんが宥めてる。
「ごめんな?
やっぱりちゃんと話しとくべきやったな」
「……おまえ、このまま死ぬ気なん」
「まぁ、いつ死んでもいいとは思ってたよ」
「っ、何言ってん!!」
「……でもな、変わってん」
もう一回しげに会って変わった。
あのしげがあんな元気をなくして、ほんまにびっくりした。
やけど、俺でもそんなしげの力になれた。
今まで生きてる理由なんてあんまり考えたことなかったけど、誰かの力になってるって感じて、初めて生きてる意味を感じた。
「……俺、まだ死にたくない」
そう振り絞った声は震えてた。
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作者名:シャルル | 作成日時:2019年7月14日 21時