黒色くんと八色の話。２【ﾚﾝﾒｸﾞﾛ】 (ページ4)

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◆Ryohei.A ページ4

めめと電話を始めて、不安そうだった表情とは変わって

淡々と話す姿に逆に俺が不安になってくる。

途中、泣きそうになる声を聞いて思わず手を重ねてしまった。

それを拒むことなく話を続ける彼女はついに泣き出してしまった。

めめの声は所々聞こえるけど何と言っているのかは、はっきり聞き取れない。

A｢私が今日からお世話になるのはね。

…蓮がよく知っている人の家だよ。｣

口が滑ったのか、わざとなのか分からないがそんな事をいったAさん。

反応した俺の声が聞こえたのだろう、電話を代わるように言われたらしいがもちろん断った。

ばいばい、と電話を切った彼女は大きく息を吸った。

その息を吐くと同時に嗚咽を漏らす。

『ばいばいって…めめと終わりにするの？』

手は重ねたまま。

A｢きっと、その方がいい…んです。｣

めめの気持ちはどうなるの？

そう聞きたかったが、泣き崩れたAさんにそれ以上何も言えなくなった。

何度も、ごめんなさいと謝る彼女の背中を優しくさすることしか出来なかった。

その謝罪はめめに対して？

それとも…。