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「小倉…Aか…何で調べて欲しいんだ?」
ポケットにしまっていたメモ帳を取り出して、Aの名前と念入りに特徴を見ている。
幸いにもAの目は綺麗な青色が混ざっている。
意外と分かりずらいかもしれないが、スタイルがいい為、すぐに調べられるはずだろう。
「そのおねーさん、中々懐いてくれなくてねー?だから仕事についてとか、趣味とかを知りたいっ!でも僕が近づいて調べてたらバレちゃうでしょー?だから一郎に頼んだの」
軽々しく嘘をつく。嘘はげんたろーの十八番。真似しちゃえばこっちのもんだよ!
「成程なぁ…」と頷きながらメモ帳を閉じる。すると一郎のスマホからアニメのOPのような可愛い声が歌に乗せて聞こえてきた。
「あ"ごめんな、少し出てくる」
スマホを隠すように取ると、店の奥に消えていった。同時に三郎くんがお盆にお茶を乗せて持って来てくれた。
「すみません、緑茶で良かったですか?」
「うん!大丈夫だよ♪」
態々、苦いのが嫌いな僕に緑茶でいいかを聞いてくるあたり、大人にしか見えなかった。
緑茶を机の上に乗せると、三郎が申し訳なさそうにこちらを見てきた。
「あの、何のお話をしていたんでしょうか?あまり聞いては行けないと思うのですが…」
困り顔を見せながら、話の内容を聞こうとする三郎はこの時だけ子供に見える。
別に話してもいいか…
「この人、僕はこの小倉Aについてを一郎くんに調べて欲しいんだよね〜」
Aの顔写真を見せるとまじまじと見つめてくる。確かにAは可愛いから見惚れるのは分かるけど…なんでこんなに見てくるんだろ??
「…乱数さん、多分ですけど…」
三郎が何かを言おうとした時、一郎が奥から帰ってきた。
帰ってきた一郎に驚きつつ、三郎は奥へと消えていった。
「ごめんな、待たせちまって」
「ぜぇーんぜん!大丈夫だよっ!それで、この依頼、お願いできる?」
答えは分かっているが、聞いてしまう。
一郎は悩みつつも、息を大きく吸い込み、口を開いた。
.
「悪いが、今回は出来ない。」
「…え?」
分かったでは無く、"出来ない"と言われた僕は、崩れ落ちるような感覚がした。
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あやりな(プロフ) - ACNEさん» 続きはどんどん更新中だからねっ!早く読んで僕の活躍を見ててね!これからもー応援よろしくねーっ! (2019年8月19日 15時) (レス) id: 13a7eba215 (このIDを非表示/違反報告)
ACNE - 続きがまちどおし((…ワクワク(#´∀`#) これからも頑張ってください! (2019年8月19日 14時) (レス) id: d9fccfe3cd (このIDを非表示/違反報告)
あやりな(プロフ) - まふさん» そーなのー!?それはショック…ってそんな訳ないよ!これからもっと僕の事を好きになってよ!僕も君のこと大好きだからさ!またお話しよ! (2019年7月17日 17時) (レス) id: 13a7eba215 (このIDを非表示/違反報告)
まふ(プロフ) - コメント失礼します。らむださん最初はあまり好きではなかったのですがこの小説みてからとっても好きになりました!これからも更新頑張って下さい (2019年7月17日 16時) (レス) id: b1440280f1 (このIDを非表示/違反報告)
あやりな(プロフ) - 叶夢さん» おねーさん、僕の事応援してくれるのー!?ありがとうー!ぜっーたいに!君の事、奪いに行くからねっ!待っててよぉー! (2019年6月16日 11時) (レス) id: 13a7eba215 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやりな | 作成日時:2019年5月14日 21時