狂った愛を君に捧げよう【飴村乱数】

君はどうして ページ1

｢おっはよー！起きてるのー？｣






朝一番に挨拶を交わすのは､僕のだーいすきな､僕のA｡


だけど､Aは毎回､僕を無視してくる｡
僕が可哀想でならないよー！こんなにも愛しているのにさっ！





｢ねー無視しないでよー｣




Aに近づき､頬を突いてみると､ばちんという音と共に僕の手は払い退けられた｡





｢触らないで…こんなこと､寂雷先生はやらないよ…｣




小さく呟かれたその言葉に怒りを覚えた｡
僕がこんなにも誰かに尽くすなんて無いのに…！何であのジジイの事を話すんだよ…！




｢ねぇ､何であいつの事を話すんだ？俺がこんなにも尽くしてやってるんだぞ？あいつなんかより､俺の方がA幸せに出来る｡そんなの､分かってるだろ｣




Aの手首を掴み､事実を言い放った｡強く言い過ぎてしまったのか､その言葉に肩を震わせている｡


はっと我に返り､Aを優しく包み込むように抱き締める｡
暖かいAの身体が僕を癒してくれる｡


無理矢理離そうなんて無駄｡僕だって男だからねっ！






｢ごめんねー？痛かったよね…でもさ､そんなこと言うAが悪いんだよ？少しは反省してよねっ！着替えたら､リビングに来てねー｣



別れの言葉を一方的に話すと､僕のデザインした服を置いて､部屋から出る｡



今日は乱暴にしちゃったなー！でも！Aは可愛かったけどねー！









嗚呼､いつになったら俺のモノになってくれるんだろ







僕は指先を口に当てながら､朝食作りに励んだ｡

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