3.やっと見つけた ページ22
僕の目線には長い黒髪を揺らし、モデルのように綺麗に歩いているAがいた。
やっと見つけた。僕のお姫様…♪
────────────
「乱数、どうして小生を呼んだのでしょうか…小生は締め切りが迫っているで書かなくてはなりませんのに…」
顎に手を当て、戸惑いを浮かべている。
それもそのはず、僕がげんたろーを呼んだのは三郎と別れた後の直ぐだ。
場所は渋谷の喫茶店。レトロな匂いが僕の鼻につく。
あまり好きではないが、げんたろーがここがいいと言ったのだ。文句は無い。
目の前にあるアイスコーヒを見つめながら口を重く開いた。
「とぼけないでよ。げんたろーはあの女……Aちゃんを知っているんでしょ?だからあの時…僕にそう囁いたんでしょ…」
静かに呟く僕にげんたろーは持っていたコーヒーを揺らす。
しばらく目を瞑り、コーヒーを机に置くと僕に視線を向ける。
「あの方は小生が病院で診察して貰いまして…その帰りに話しかけてもらいました。どうやら、小生のファンらしく…少し会っているだけですよ。知り合い以上友達未満みたいな感じです。勘違いなされてませんか?」
「…ふぁん?」
予想外な答えが返って来て、僕の声は裏返る。
彼女が小説を読むとは全く分からなかった…そう考えるとそれもあることに気づかなかった。
落ち着くように咳払いをすると、ちらりとげんたろーを見る。
「…それは本当?」
「本当も何も事実を言っているだけですよ…まさか…麿を変な目で見ているのですか!?」
「いやらしい…」なんて僕が見ないことぐらい分かっているのにからかってくる辺り本当みたいだ…
心の中でほっと一息つく。変な関係じゃなくて良かったぁ…
「それなら良かったぁ!僕、げんたろーがAちゃんとあういう関係じゃないか睨んでたんだよ♪安心した!」
「全く…この為だけに呼んだのですか?貴方も心配性ですね…それにもしそんな事があったらご報告してますよ」
「その時は容赦しないよ♪」
お得意の黒い笑顔でげんたろーに返す。
一安心してアイスコーヒーを一口飲むとげんたろーが思い出したかのように首を傾げる。
「そう言えば、病院で寂雷さんと仲良く話してましたね。凄く嬉しそうに話してましたよ?」
「はぁ?」
ジジイのことを話された僕は口を悪くした。
277人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あやりな(プロフ) - ACNEさん» 続きはどんどん更新中だからねっ!早く読んで僕の活躍を見ててね!これからもー応援よろしくねーっ! (2019年8月19日 15時) (レス) id: 13a7eba215 (このIDを非表示/違反報告)
ACNE - 続きがまちどおし((…ワクワク(#´∀`#) これからも頑張ってください! (2019年8月19日 14時) (レス) id: d9fccfe3cd (このIDを非表示/違反報告)
あやりな(プロフ) - まふさん» そーなのー!?それはショック…ってそんな訳ないよ!これからもっと僕の事を好きになってよ!僕も君のこと大好きだからさ!またお話しよ! (2019年7月17日 17時) (レス) id: 13a7eba215 (このIDを非表示/違反報告)
まふ(プロフ) - コメント失礼します。らむださん最初はあまり好きではなかったのですがこの小説みてからとっても好きになりました!これからも更新頑張って下さい (2019年7月17日 16時) (レス) id: b1440280f1 (このIDを非表示/違反報告)
あやりな(プロフ) - 叶夢さん» おねーさん、僕の事応援してくれるのー!?ありがとうー!ぜっーたいに!君の事、奪いに行くからねっ!待っててよぉー! (2019年6月16日 11時) (レス) id: 13a7eba215 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あやりな | 作成日時:2019年5月14日 21時