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佰肆拾伍 体目(145体目) ページ6

「やっぱりね、私が異能を使用した場合の処置を考えていないと思う???」



Sは私の顔を憎たらしそうに見ている。
羅生門に足をがっちりの縛られているため、逃げることは不可能だろう。


「どうする?また時を止めるかい?
それでも動くことはできないだろうし、武器ならもう奪った。能力を使用してもこの距離で無効化できないほど私の反射神経は悪くないよ」




Sの目がより一層憎たらしげに私を見つめるがそれにも気にせず、彼をさらに縛り上げる。



「捕獲、完了」





「ふふっ、どうかな?」





Sが不敵に笑った。この状態じゃ動くのも大変だろう。何をする気だ。




「Aっっ!!!」



Sが名を呼ぶと、私の手に痛みが走った。
見るとそこにはAちゃんがいつも使っていたナイフが手に刺さっていた。



「ぐっ!!」



思わずよろめくと、Sが能力変化と唱える。
するとSの体は浮き上がり、彼を縛っていた縄も、羅生門ですらも嫌な音を立てて切れる。
それとは対になるように地面が音を立てて沈む。



「中也の能力」




「使わせてもらったよ」




卑しげに笑うと私を上から見下ろしたのち、でかい物音の方に走っていく。
私もそれを追う。刺さっていたナイフを引き抜き、片手を使わずにSを一時的に止める戦略を考える。



そして、一番面白いアイデアが浮かんだ。
彼は幸いにも足が遅い。
なんとか近づける範囲内にいる。



「届けっ!」



ナイフを思いっきり投げる。それは当たらなかったものの、彼の顔のすれすれを横切った。一瞬足が止まった。



ここを狙っていた。







「えい」



そう言って面白いその作戦を実行した。
Sは目を抑えてその場にうずくまる。
それもそうだろう
私が食らわせたものは




「どうだ!!梶井くんの実家で育てている極上の檸檬は!!!目に汁が入ると失明をしてもおかしくないほどにみずみずしいだろう!」




「ぐっあ、ああぁぁ。いたい、染みるってレベルじゃな、っ!!」



これでしばらくは足止めできるだろう。




すると奥から巨大な地響きがした。




方向的に中也が走っていたところだ。




「たしか、ここは古くて、地盤が時々崩れるって、まさか!?!?」




「は、はははっ。あっははは!!!!
運がなかったね!!!あそこは地盤が一番崩れやすいところだ。あの子にはその場所を事前に教えてある!!あの男は落ちて死ぬ!
僕たちの勝ちだ」





Sが
愚かに笑った

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(プロフ) - ユズナさん» S落ち、か。考えて見ますね!複数のエンドを予定してます。返信遅くてごめんなさい。これから頑張ります。 (2017年3月15日 22時) (レス) id: 9c24d02fa9 (このIDを非表示/違反報告)
ユズナ(プロフ) - 続編おめでとうございます!Sが好きです() 私的にはS落ちも中也落ちも欲しいところです() 更新頑張ってください!続き楽しみにしてます♪では、Arrivederci…♪ (2016年8月19日 18時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年8月5日 12時

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