検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:2,256 hit

佰肆拾肆 体目(144体目) ページ5

太宰視点。





中也がAちゃんに挑発したのを横目で見ると、私も目の前の敵に直った。

Sは私のことを余裕で倒せると思っているようでのんきに鼻歌を歌っている。
私たちの目的はこいつの始末ではない。
あくまでもAちゃんを取り戻すのが目的だ。あの様子だとSに洗脳を受けてる。
それが異能によるものならば私が触れればなんとかなる。無理だとしても、こちら側に取り戻せれば荒っぽいけどなんとかなる方法がある。


まずは、Sの一時的な足止め。



瞬時に距離を詰めて銃口を向ける。容赦無く引き金を引く。それを避けることを想定していた。


しかし、




「痛っ」



「!?」



Sは避けずにそのまま弾丸を頬にかすらせた。そしてそれと同時に私の方に歩み寄ってくる。



「ほらほら、どうしたの?
目の前にいるんだよ?早く撃ちなよ」



此奴…………挑発してる。

確かにこの距離なら外す確率は低い。それでも、私が彼を殺せば、異能による洗脳が解けない可能性がある。Aちゃんにかけられた洗脳の異能はSに触れない限り解除はできないだろう。しかしSが死ねば異能力が使えなくなることはわかっている。
どうするべきか



「っっ………あまいね」




しかし、殺さなければいいこと。

懐から檸檬爆弾を取り出す。これは事前梶井くんに作ってもらったものだ。
一つSの目の前に放り投げる。


「また煙幕爆弾??学習しなよ!」



しかしそれは爆発しなかった。
何も起こらないままそれは地面に落ちた。




「??偽物か?」


Sがつまらなさそうに檸檬爆弾蹴り飛ばす。




「よそ見厳禁!!!」


距離を詰めながらも蹴られた爆弾の場所を確認する。狙い通りの場所へと転がってる。

銃で檸檬爆弾を狙い、引き金を引く。
爆弾は衝撃に反応し、爆破の起動につながる。




「時間差で!!」



「まだだよ!」


さらにその爆破から、Sが仕掛けてあった自爆にも連鎖する。
そしてそれはさらなる爆発に変わり、Sと私の体を吹き飛ばす!!!




「僕の自爆を利用してっっ!!!」



彼の小さな体では空中での安定差はかける。そしてそれを安定させるために能力を発動させれば洗脳が解ける。


「っ!!!能力変化!!!」





そして、もし変化させた時でも、
対策をしていないわけがない。




Sは少し離れた地面で呆気なくとらえられていた。そしてそれには黒い布が巻きついている。



「これは、羅生門!?!?」


しかしそこに人の姿はなかった。

佰肆拾伍 体目(145体目)→←佰肆拾参 体目(143体目)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (6 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
58人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - ユズナさん» S落ち、か。考えて見ますね!複数のエンドを予定してます。返信遅くてごめんなさい。これから頑張ります。 (2017年3月15日 22時) (レス) id: 9c24d02fa9 (このIDを非表示/違反報告)
ユズナ(プロフ) - 続編おめでとうございます!Sが好きです() 私的にはS落ちも中也落ちも欲しいところです() 更新頑張ってください!続き楽しみにしてます♪では、Arrivederci…♪ (2016年8月19日 18時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2016年8月5日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。