卑しき狗は笑わない 参

佰伍 体目（105体目） ページ32

森鴎外からの新しい仕事は、
マアムウェイという組織のボスの暗殺




潜入は苦手なんだがな。




『此処か』



情報によると
金にモノを言わせる系の輩のようだな。



なら容赦はいらないか。




中に入ると、
そこは女ばかりであった。
男はほんの数人



確か情報に、ボスは女好きで
よく引き入れているんだったか。



「あら？何方？」



げっ、見つかった




「もしかして新しいお方？」



『そ、そうなんですぅ〜。
今日から此処に入ることになって』



「それならボスのところまで案内しますわ」




黒髪の女性に案内され、
ボスの部屋についた。



「こちらですわ」



『そうですか。ありがとうございます』




それだけ言うと女性の意識を切った。
この先のことを見られては色々と面倒だからな。




プルルルッ


？………先生からだ。




『はいもしもし』




「A」




『先生、どうしました？』




「あの事を」




『話しても構いませんよ』




「いいのかい？」




『はい。いずれバレますし』




「すまないね」




『いえ……それでは仕事に((ブツッ』



突如、私が話していた携帯が手から消えた。




「誰かね？」



上を見ると私よりも背の高い
太った中年の男




姿を見られたら暗殺は無理か。
ならいますぐに！



『斬t……』



能力を言い終わるより早く、
何かで口を塞がれた。




『⁉︎』



体に力が入らなくなる。





『おま、え……なにを』




「ちょっと強力な麻酔薬さ」




そのまま私は男に腕を掴まれ、
床に押し倒された。




「君、かわいいね」



『離….……せ………』




頭も上手く回らない。
これじゃあ能力も発動できない。

男は私に顔を近づけ




『！？…………っ！』





口をつけてきた。
そしてその後、口に変な感触が入ってくる。





息が、できない
離せ！汚らわしい！！！



やめろ！やめろ！やめろ！



男は私から口を離すと、

そのまま自分のズボンのベルトに手をかけた。

この先に起こることがわかった。
わかってしまった。




『待て、やめろ！！！』






周りにいた男どもに上着のボタンを
外される。



『やめ、ろ！！！』



できる限りの抵抗で
ボスを殴った。



「痛ぇな！」



頭を殴られ、脳が揺れる。




「体で償え」




それと同時に、
私は汚された。

佰陸 体目（106体目）→←佰肆 体目（104体目）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す