共に見上げた夢を 3

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阿部



康二とAの会話を見ていた。



他のメンバーも心配そうに気にしている。



渡「何を話してんだ？」



阿「多分耳が聞こえないから病院に行こう？って話をしてるんだと思うけど、」



宮「俺正直今日のA怖かった。｣



岩「それは俺も。」



目「声をかけても全然届かないし、このままいなくなっちゃうかもってちょっと考えちゃいました。」



佐「同じグループになったけど、今Aが急に聞こえなくなった時話せるのは康二と阿部ちゃんくらいしかいないもんな。」



岩「でも俺らより今Aの方が怖いんだろうな。」



阿「今の自分のことを伝えられないのは怖いだろうね。」



宮「だからもう少し支えられるようにならないと、」



朝声をかけた時かなり近い距離にいたのに通り過ぎたA。



近くに行き肩を叩いてやっと振り返ったA。



伝わらない怖さを知った。





＿＿＿＿＿＿＿＿＿

あれから病院に行った康二から連絡があった。



Aは精神的疲労から一時的に音を聞き取りづらくなってしまったということだった。



雑誌の撮影などできる仕事はこなし、ダンスのレッスンはしばらく見学ということになった。



Aとの会話は今もっぱらスマホのキーボードになってしまっている。



、、、

3日後には聞き取れるくらいには回復したA。



元気にダンスレッスンを再開した。

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