偽善者は愛を教えた (ページ13)

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恋と愛のお話ページ13

中也『広津は好きか？』

貴女『大好きですよ〜！』

中也『太宰は好きか？』

貴女『大好きです！』

中也『……じゃあ俺は？』

貴女『大好きですよ！』

あぁ、こりゃダメだ…………
いろいろと、分かってないことが多いんだな。

貴女『皆私に優しくしてくれたです！だから嬉しいです！』

中也『…………そっか』

貴女『そういえば貧民街にいた頃にありましたね。なんかすっごい美少年に花貰ったです！』

中也『花……？』

貴女『はい！恋したことない私も、その人は美少年だなぁ〜って思いました。私より多分ちょっと年上だと思いますけど』

中也『…………なんの花だ？』

貴女『ワスレナグサです！』

ワスレナグサ────。
花言葉────〝私を忘れないで〟

中也『…………その花どうしたんだ？』

貴女『こっちに来る時に部屋の花瓶に飾ったです。でもその男の子、お金持ちのところだったんですよ〜なんで貧民街なんかに来たのか全然分からなかったです』

中也『……確かに、いいとこの子供が貧民街にいるお前に渡す花じゃねぇな、花言葉としては』

貴女『え！？花言葉ってなんです？教えてください！』

中也『自分で調べろ』

貴女『えぇぇ教えてくださいよぉぉ』

中也『だーかーら自分で調べろ』

貴女『むっ……ワスレナグサ……』

中也『その様子じゃワスレナグサ以外の花言葉も知らないみてぇだな』

貴女『そんなことないです！バラが愛を指すのは知ってます！』

中也『超基本じゃねぇか！』