ツナチーズパン ページ7
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目が覚めたら、知らない天井で寝ていた。そとはまだ少しだけ暗いため、まだ完全に朝ではないようだ。重い頭を起こしながら寝る前のことを思い出す。
そういえばトリップして太宰さんの家に居候することになったんだっけ。ならここは太宰さんの家か。我ながら大変なことになったなと思う。
私はしがない高校生で、特技といえば料理をすることくらいしか無い。
運動神経も学校では良くも悪くもない中間より少し下あたりだったし、勉強が特別できて頭が切れるわけでもない。顔も普通の顔だ。
ただ一つあるのは、文豪ストレイドックスについての知識だけだった。
「はあ...」
大きめのため息を付いたあと、周りを見渡す。私の布団の横で、無造作に横に転がっている太宰さんを発見した。正直に言おう。寝顔もイケメンだ。
どうやら太宰さんはあのあと倒れるようにして眠った私を布団に移動させてくれたらしい。申し訳なかったので、自分に被せられていた布団をゆっくり太宰さんに被せる。
少しぼーっとしていると、私のお腹の音がなった。
そういえば昨日から何も食べていない。
「......なんか作ろう。」
なんか作ろうと言っても何を作るのか。昨日の不健康な太宰さんの生活を思い出す限り、太宰さんの冷蔵庫になにかあるとは考えられない。そして人の冷蔵庫を勝手にあさってその漁ったもので料理をするというのも気が引ける。
悩んでいるうちに、私のお腹は早く何か食べろと言わんばかりに何回目かのお腹の音を響かせた。頭を更に悩ませる。
.........やはり食欲には勝てない。太宰さんに怒られてしまったらそれはそれで謝ろう。
そう決心し、立ち上がって太宰さんの冷蔵庫を漁る。何ということだろう。卵にチーズ、冷凍ほうれん草とツナ缶くらいしか見当たらない。
冷蔵庫を一旦閉じて、ほかのところも漁ってみる。賞味期限が明後日のパンが出てきた。
太宰さんの不健康な生活を改めて感じたが、これくらいあればなにか作れるだろう。ご飯を食べることができるという希望が見えてきたので、取り敢えず思いのままなにか作ってみる。パンの上に色々載せたら美味しそうではないだろうか。
おいしいものが食べられる妄想をしながら、料理に取り掛かった。
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そこら辺の壁(プロフ) - 初コメ失礼します!とにかく可愛くて、平和で見ていて幸せなお話ばかりで、一気に好きになりました!主様の語彙力と文才も素晴らしくて尊敬します!これからも応援しております!頑張って下さい! (12月30日 22時) (レス) @page33 id: 09395bcd27 (このIDを非表示/違反報告)
かっこんとう。(プロフ) - 太宰推しさん» わー!ありがとうございます💞わたしも立原さんと条野さんってどこかで接触してそうだよな…って思って書いたものなので同士がいてとても嬉しいです✨ (12月30日 20時) (レス) id: 0671adeb22 (このIDを非表示/違反報告)
太宰推し - か、、、可愛い、、、てえてえ…何気に立原さんと条野さんとの接触見てみたかったです、、、!之からもお体を崩さない程度に頑張ってください!! (12月30日 4時) (レス) @page33 id: bbcbdad659 (このIDを非表示/違反報告)
かっこんとう。(プロフ) - I am水さん» ありがとうございます🌷.*本誌が辛すぎて少しでも平和を摂取したいと思って作った作品がこれなので嬉しいです!非ログ勢関係なく読んでくださってることが嬉しいので更新頑張ります🙌 (8月12日 10時) (レス) id: 48a9c45d45 (このIDを非表示/違反報告)
I am水 - なんかこう…日常というか…平和な世界線というか…ええ、大好きです。非ログ勢の為、お気に入り登録…?とかはできないんですが、めっちゃ応援してます!!身体こわさない程度に頑張ってください!! (8月11日 14時) (レス) @page32 id: f9c19b65bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かっこんとう。 | 作成日時:2023年3月12日 16時