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朝食を済ませ、ぼくとミスタはパッショーネの本部へと向かう。ミスタの手にはAの服が入ったスーツケース。それ以外の荷物は全部ぼくの部屋に置いていきやがった。後でちゃんと回収しに来いよな。
｢そういやミスタ、Aさんには会ってないのか？｣
｢まだだな。到着して荷物が無いのが分かってすぐに、ボリビアに行くようジョルノから命令が出て、そのまま空港に直行だったからよ｣
｢お前も大変だな……｣
｢ほんと人遣いが荒くて困るぜ。ま、君にしか頼めません、なんて可愛げあること言われちまうとなあ｣
やれやれと肩をすくめるミスタ。だが、その横顔はどこか楽しそうでもある。たとえアフリカ大陸に飛ばされようと、彼の明るく楽観的な性格は変わっていないらしい。
｢それで、ジョルノの妹ってどんな奴なんだ？やっぱ顔似てるのか？｣
｢そりゃあ双子ですから。ただジョジョと違って黒髪だから、パッと見では兄妹と分からないかもしれない｣
｢ふーん……｣
しばらくしてミスタは再び口を開く。
｢まさかジョルノに、生き別れの双子の妹が居たなんてな。お互い存在すら知らなかったんだっけ？｣
｢ええ。生まれた時から片方は母親の元で、もう片方は母親の実家で育てられていたそうです。二人も育てられないと母親がごねたとか｣
｢そんで、再婚した母親がジョルノだけ連れて
隣の青年からは、先程までの気の良い笑みは掻き消えていた。
｢……ミスタ、そういう言い方はよせ｣
｢そう睨むなよ。オレはちょっと心配なだけだ。血が繋がっているとはいえ、これまで存在すら知らなかったまったく境遇の違う者同士だ。ちゃんと仲良く出来てるのか？｣
彼の心配はわからなくもない。一人っ子として育つ中、突然兄妹が居ると言われたら困惑するのが普通だろう。
だが。
｢大丈夫、ジョジョはAさんをとても可愛がっていますよ。例えば……｣
ぼくは回想する。
机に頭を叩きつけ奇声をあげるジョジョ。
妹そっくりのマネキン作らせ恍惚とした表情で着せかえるジョジョ。
嫉妬に燃えた瞳でぼくを睨むジョジョ。
何かもう言動が色々おかしいジョジョ。
｢……………………………………………………………………………………君も見ればわかるさ｣
｢その長え間は何だよ！？｣
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あさはか金魚(プロフ) - 面白い！こんな面白い作品を作っていただきありがとうございます！！ (2020年8月2日 10時) (
レス) id: bae01be7f3 (このIDを非表示/違反報告)
伯(プロフ) - tamaさん» コメントありがとうございます！最初にコメントくれた方ですよね？ずっと読んでくれていたこと、感謝します。これからも頑張ります！ (2019年11月14日 0時) (レス) id: bb5d92349b (このIDを非表示/違反報告)
tama(プロフ) - お久しぶりです！31話からもうわくわくでした！頑張って！ (2019年11月12日 20時) (レス) id: 85d88e1cc2 (このIDを非表示/違反報告)
伯(プロフ) - 美琴さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけてなによりです！ハロウィン後半のテーマは『あの人達と一日限りの邂逅』です。もう11月ですがまだハロウィン回は続くので楽しんでいただけると嬉しいです！ (2019年11月12日 1時) (レス) id: bb5d92349b (このIDを非表示/違反報告)
伯(プロフ) - 幽銀さん» コメントありがとうございます！作者も読んでくださる読者の皆さんがいっぱいしゅき…… (2019年11月12日 1時) (レス) id: bb5d92349b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伯 | 作成日時：2019年9月3日 4時
