ねぇねぇりっちゃん【あんスタ】

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｢ほらA！始まるよ！！！｣



ナナちゃんのそんな声と同時に
音楽が鳴り出した。


観客の歓声を受けて出てきたメンバー達。


その中には…彼もいた。







初めて見たアイドルの彼。


いつもとは全く違う顔をしていた。



キラキラしたステージで歌やダンス

パフォーマンスをする。




(まるで、別世界の人みたい)





そうか。


彼はもうとっくに遠くの人だったのだろうか。




そんなことを思いながらも彼しか見えない私

こっちをちらっと見て、手を振った。




｢きゃぁあぁあ！！！！？！！！｣


｢！？｣




お客さんの黄色い歓声

あ、私に降ってくれたんじゃないのか…




｢ねぇ！今の見たぁあ！？｣

｢凛月くんがファンサしてた！！！｣

｢凛月くんのファンサとかレアすぎじゃない！？来てよかったー！｣




まぁこんな人気っぷりでございます。

今すぐこの子達に自慢してやりたい

私はりっちゃんと幼馴染で

学校行く時だって一緒だし

私ん家に泊まりに来ることだってあるんだから！！





でも、アイドルの彼のことは私よりあの子達の方が知ってる。









｢かっこいいな…｣








ポツリと呟いた言葉は

周りの歓声でかき消された

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