夢はひとつ

未来 ページ42

いつの間にか時は過ぎて、


大人になった





「A〜移動するで〜」





『はーい！』





“あの時、あの子が...”


“もし...こうだったら...”





そう思ったこともあったし、周りからもたくさん言われた。





「緊張する！」





「んな、大丈夫やって (笑)」





でも仲間たちの意思は強くって、


決意した背中は輝いて見えたから、


私たちはいつも背中を押すしかなかった。





「んーっ！」





「どしたん」





「いやーファンの声って凄いんやね！


こんな大きい会場でここまで聞こえる！」





歴が長くなればなるほど、周りにいるメンバーも入れ替わり激しく感じて...


グループに入る度、チャンスを貰う度 怖くなった。





「フリ間違えへんかな...」





「お腹痛くなりそう...」





歳も重ねて最後のチャンスだろうと思った時、


いくつもの不安が私を襲った...





“A、任せたで...”


“心配せんでも大丈夫や！”


“金内がセンターで...”


“関西Jr.のエースとして...”





数々の言葉や肩書き...


初めて見送ってきた先輩方の荷の重さを感じた。





《〜♪》





そんな時 1番の支えになったのがファンの皆さんの声だった。





「凄い！僕たちの歌や！ (嬉)」





その中には賛否両論 多くの意見があった。


でも私たちに昔のことばかり考える余裕はなかった...





『そろそろ円陣しよー』





ただ、忘れた事も1度も無かった。





『今日は1stツアー初日です！』





「「はい」」





時は待ってくれなくて、


どんどん色んなことが決まって行った。





『まずは怪我や病気をせずに最後の大阪まで突っ走って行きましょう！』





「「はい」」





今を生きるのに、今に追いつくのに必死やった。





『またたくさんの方々に支えられてここまでやっと来れました！』





「「はい」」





寂しい事...悔しい事...嬉しい事...たくさん経験して、





『感謝の気持ちを忘れずに、ここにいる皆さんを笑顔にしましょう！』





「「はい」」





やっと0(ゼロ)からのスタートにたどり着いた





『いきます、盛り上がれんのか？？』





「「俺ら次第や！」」





私は...私たちはまだ終わらない。





最後はこのメンバーでてっぺんを目指す！





『行くぞ〜！！』





「『おおっ！！』」





昔見た 見せてもらった景色を超える、


新しい景色を...





さあ、NEXT STAGEへ...





(完)

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大西風雅 (風雅)

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