夢はひとつ

大好き！２ ページ38

向井康二 side





帰りの電車では口数が減った





「...」





『...康ちゃん！また、行こうな』





いつもの帰りとは違う空気感を感じ取ったんやろう


急に口を開いたA





康二「A...あの(『また遊ぼうな…』





康二「ごめ(『次はユニットやりたいなっ...』





赤名や毛利、伊織、中村たちの事もあって


最近はこういう空気に敏感にさせてしまったのかもしれん





康二「俺な(『やだ』Snow Manになる事になった」





ギュッと握る手が強ばった





『康ちゃ...っ...ｯｸ (泣)』





康二「ごめんな...」





泣くAは足を止め、俺もしゃがんで目線を合わせた





康二「滝沢歌舞伎また出るから 見に来てや」





『う、んっ (泣)』





俺だけはこの子をこんな顔にさせてしまわないようにと思ってたんやけどな...


でもごめんな、これが俺の最後のチャンスかもしれんのや





康二「...A？Aはこれからまだ先が長いと思う。


だからこそ色んなことが周りで起こる。


せやけど逃げたらアカン...ちゃんと、ひとつひとつ こなすんやで？」





『うん...(泣)』





少しでも逃げたら自分の場所は無くなる


実質代わりに待機してる奴はいっぱいおった





康二「嫌なこともちゃんと向き合って挑戦するんやで？


なるべく断ったらあかん、出来なくてもいいやってみるんや」





『...うん』





嫌なことを嫌という勇気は大事やと思う


でもこの世界、嫌なことをやりますという勇気の方が今の時代には大事やと気付かされたんや





康二「Aに上がおらんようになった時、また1番前に立った時に不安になったら...


いつでも連絡してき、わかった？」





『...わかった』





何か決心したように、Aは泣き止んだ





『康ちゃん、Snow Man頑張ってな…


...ずっと、大好きやから』





康二「ありがとう、俺も大好きやで〜」





しっかりと抱きしめた





まだここに居ると、俺らの願いと希望と夢と...


色々伝わるんちゃうかと思うくらいにしっかりと





康二「A、任せたで...」





しばらくしてこの言葉が小学生だったAには重すぎたやろかと心配した





活躍を見てたらこれで良かった...そう思えた

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大西風雅 (風雅)

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