夢はひとつ

千秋楽 ２ ページ27

岡佑吏 said





Aを自分の目の前に立たせて、


しゃがんで視線を合わせる流星くん





流星「A？泣かんでええの(笑)


怒ってないから」





4年前かな？


あの頃の僕はこんな光景を想像してたかな…？





初めから流星くんはオーラがあって、


同期だけど憧れの人だった





でも、こうやって引っ張っていってくれる存在になるとは思ってなかったと思う...





『怖ぃ (泣)』





流星「あーごめんごめん


でもな皆を困らしたらアカンよ？





皆だって夢があるし、目標もあるんやで


やから別の道に行く人もいるし…一緒の道であってもそれぞれ差はあるんよ





毎回毎回 Aが泣いてたらこの松竹もやっていけなくなるし、皆だってもしかしたら背中を押してもらいたくても決断しきれなくなるやろ？」





赤名くんが辞めるって言った時のことをふと思い出した





ほとんどの人は知ってたんやけど


Aには言えてなくて


Aもだいぶ懐いてたというか〜仲も良かったから


あの時は抱きついて泣いてた





『ぅん』





その時の赤名くんの今にも泣きそうで困った顔と


凄い小さな声で言った“ごめん”の一言は


今でも覚えてる





流星「来てくれるファンの皆さんだって、目が腫れてるAみたらビックリして心配し過ぎて、


僕らの事よりもAのこと見てしまうやろ〜 (笑)」





『ふふっ』





あ、笑った





流星「ちゃんと最後まで笑って千秋楽終えなきゃ！な？」





『はぁい』





座長 大西流星の次世代公演は


これまでの松竹座の中で一番色んなことを感じたし、


いつもより更に成長もしたと思う





でも元からある差はなかなか埋まらないもんで...





座長っていう役目は凄い重いものだと思うから


またどんどん差が開く





流星「よし！正門くんが髪の毛してくれるって言ってたから行こうか」





『うん！』





こういうところ、


やっぱり流星くんには勝てないや

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大西風雅 (風雅)

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