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お互い連絡先を交換してはいるけど、特に連絡することはなくて。
でも《なないろ》に来れば会えるし、なんやタイミングが合うねんなぁ...
付かず離れず、この感じが心地いい。
干渉しすぎないからこそ話せる仲っていうんかな。
だからこそ、何かあればここに来て、愚痴やら相談やら話してスッキリさせて、次の日から頑張るスイッチを押してもらう。
いい場所やろ？
みんなに教えたい気持ちと、人気になりすぎちゃうのは嫌な気持ちと...、複雑なんよね。
桐｢ぅんまーーー!!! 七海ちゃーん!!! パウンドケーキもパンナコッタもさいこーーーに美味いーーー!!｣
｢ほんとー? よかったでーーーすっ!!｣
桐｢ふはっ、どっから叫んでんねやろ、そんな叫ばんでもええんにな｣
中｢お前が叫んだからやろ｣
桐｢やって今すぐ伝えたかってん!｣
中｢ほんま好きやな、七海ちゃんのこと｣
桐｢っ、うううっさいわっ!!｣
中｢ははっ、すんませんでした〜。...にしてもほんま美味しいな｣
桐｢な、いつも飲みもんだけやけど、今度から甘いものも頼もかな｣
中｢デブになる一方やな｣
桐｢誰がデブや!!!｣
中｢別に誰も照史が〜なんて言ってません〜｣
桐｢はーむかつくわー｣
｢まーた言い合いしてる〜、淳太さん、ダメですよ! 照史さんいじめちゃ!｣
中｢まさか、いじめてへんよ｣
桐｢いーや、いじめられたで、俺!｣
｢照史さんも! そんなカリカリしてると子どもたち泣いちゃうからダメですよ〜。...はい、コーヒーおかわりお待たせしましたっ｣
桐｢お、ありがとさん!! ｣
｢いいえ〜、淳太さん、パウンドケーキとか、お口に合いましたか?｣
中｢おん、すっごい美味しい、特にこのパンナコッタ! カモミール癒されるなぁ｣
｢よかったぁ、...少しは元気出ました?｣
中｢おん、ありがとうな｣
桐｢俺も一緒に癒されたわ、ありがとうな、七海ちゃん｣
｢ふふ、おふたりがそう言ってくれて嬉しい限りです! 少し片付けてくるので、おふたりはごゆっくり｣
ふわっと微笑んでまた裏にはけていった七海ちゃん。
この後もしばらく、七海ちゃんの美味しいスイーツとコーヒーを堪能しながら照史と恋バナしたり、仕事の話したり...
たまにお花に癒されたり。
...―いつの間にかスマホは見なくなって、久しぶりにゆっくりした夜を過ごした。
こんな夜も、悪くない。
【マトリカリア:集う喜び、恋路】
マトリカリア。 Junta.N 《Fin》
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作者名：maoka. | 作成日時：2021年8月13日 23時
