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伝えないと。2 ページ6

「あの、北山さん。今ちょっといいですか?」


北山さんの部屋を訪ねると、仕事中なのか机でパソコンに向き合っているところだった。



「んー…なに?」

目線を上げて私を見る北山さん。

「お見合いのことですけど…」

「あぁ。見た?写真とか一通り」







私が何も答えないでいると北山さんは不思議そうな顔をした。

「ん?」




「したくないんですお見合い」

「まだそんなこと言ってんの?」

ちょっと怖い。
私にあきれているような様子だった。




「だって!おかしくないですか?好きでもない人と結婚なんて」

「…じゃあいるの?好きなやつ」





突然聞かれて、思わず口ごもってしまう。


「い…、いますよ」

「え!マジ?付き合ってんの?」





「付き合ってるっていうか…」

付き合ってる、でいいのかな?
というか一緒に暮らしてるっていうか…



「そいつと結婚すんの?」

「いや、結婚とかはまだ分からないですけど…」



ニカとはまだそんな話、改まってしたことない。
どんな風に考えているかも分からなかった。

私の答えが曖昧なので北山さんは疑うような表情になる。

「大丈夫なの?その男」

「…はい」









「グズグズしてると一生結婚できないかもよ?」

「……。」




確かに…
何も言い返せない。









北山さんが机を離れてこちらに近づいてくる。

「まぁ本当にずっと結婚できなかったら…」

「?」

「俺が嫁さんにもらってやってもいいけどね」


不意打ちで、そう言いながら私の頭をポンポンと軽くたたいてきた。
ニヤッと笑う顔。


「…!」





「んじゃ、今週中にちゃんとお見合いの写真見といてねー」






(だからお見合いしないって言ってるのに!)
という心の叫びは声には出せず、何だか丸め込まれてしまった。



まずい…
このままだと本当に…









「あっ…」

北山さんの部屋を出て廊下へ出ると壁に耳をつけている横尾さんとニカがいた。



「ちょっと!盗み聞き!」

「ごめん…やっぱ心配で…」

「俺もニカの付き合いで…」



(この盗み聞き兄弟め…)




「…なんかさっきミツがお嫁さんにもらうとか何とか言ってなかった?!」

ニカがちょっと怒ったような顔で聞いてくる。


「絶対冗談だから大丈夫…」

「ほんとに?!」


北山さんと私が結婚…

…想像できない。








「どうするの?A」

横尾さんに聞かれて、私は何も答えられずにいた。

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設定タグ:二階堂高嗣 , 横尾渉 , Kis-My-Ft2   
作品ジャンル:恋愛
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さわ(プロフ) - 続き読みたいです!! (2014年12月9日 17時) (レス) id: a3d647cf5c (このIDを非表示/違反報告)
じゅり - 本当に感動するところも沢山あって良いです!早く続きが気になります! (2014年9月24日 18時) (レス) id: 6a7401f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
choco(プロフ) - じゅりさんコメントありがとうございます!更新ストップしていてすみません(>_<)待っていていただけると嬉しいです!これからもよろしくお願いします♪ (2014年9月24日 14時) (レス) id: ddb70f2a35 (このIDを非表示/違反報告)
じゅり - 早く続きが見たいです! (2014年9月24日 0時) (レス) id: 6a7401f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
choco(プロフ) - ニカ担2号さん» ニカ担2号さん♪コメントありがとうございます!更新止まっていてすみません(>_<。)ぜひ今後ともよろしくお願いします! (2014年8月25日 22時) (レス) id: 2f8041e1be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:choco | 作成日時:2014年8月5日 22時

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