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扉が開く。



日本のこんな場所には不釣り合いな、洋風のかっこいい衣装を着た役者さんたちが出てくる。
みんなかっこいいなぁ…



先程まで私の手を掴んでいた美人さんは、

「さっきの言葉もう一度言ってあげてください!」

私に向かってそう言った。


ほら!と役者さんたちの前に立たされる。
ぱっと見えたのは主演と準主演の方。
二人とも背が高い…見下ろされてる…


「ぁ、えと、」


「皆入口で何してるんスか?後ろつっかえてるっスよ〜!」


ぐいっと人を押しのけて出てきたのは、



「た、いちくん、」

「Aチャン…」


どうしよう、会うつもりなんてこれっぽっちも無かったのに。
私はただ太一くんの演技をしてる姿を見に来ただけだったのに。


「あの、」

「ごめんなさいっ…」


何か言いかけた太一くんの言葉を遮り、私は走って劇場から出た。









「待って!!」

ぱっと腕を掴まれた。
やっぱり私の遅い足じゃ逃げきれなかったか。
私の手を掴んだのはやっぱり太一くん。


じっと顔を見られて私は俯く。



「俺っち、Aチャンに、」
「ご、ごめんね…!本当は会うつもりなんてなかったの!」

また彼の言葉を遮って嘘をつく。


「今日来たのは、チケット折角貰ったのに捨てるのも勿体無いと思っただけで、別に太一くんが嫌ならもうしないし…」


「Aチャン、」



「あ、もうこうやって会話するのも嫌だよね、ほんとごめんね、私もう帰るから、」


「Aチャン!聞いて!」


今度は両腕を掴まれた。
太一くんの顔が近づく。


あ、この顔、


真剣な時の顔。



いつもの無邪気な笑顔じゃない。




「な、に…?」


両腕を掴んで私の顔をじっと見つめる彼にそう問いかけた。



すうっと大きく息を吸って彼が口を開く。



「俺______」

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夜狐灯 - もう尊すぎてしんどい← とても楽しく読ませていただきました。とても面白かったです!! (2020年1月5日 6時) (レス) id: dcf37bcbea (このIDを非表示/違反報告)
ちょこしゅー。(プロフ) - カリンさん» コメントありがとうございます!!太一くんほんとに可愛いですよね…私も大好きです……お待たせしてしまい申し訳ないのですが、最後まで読んでくださると泣いて喜びます((( (2017年10月28日 18時) (レス) id: a8d5a25739 (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - とっても面白いです!自分は太一君推しなので、本当ドキドキしながら読ませていただいてます!続きとっても楽しみです!更新頑張ってくださいっ! (2017年10月9日 0時) (レス) id: a8307d2252 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこしゅー。(プロフ) - 姪さん» コメントありがとうございます!!レス遅れてしまい申し訳ない…!!!更新不定期なのですがこれからも応援していただけると嬉しいです! (2017年9月30日 23時) (レス) id: a8d5a25739 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ふぉおおおおお!あ、いきなりすみません…。この後の展開が気になります!更新頑張ってくださいね!! (2017年9月25日 22時) (レス) id: 4774db47d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょこ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年9月23日 0時

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