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〜現在〜
伏木「で、潮江文次郎!食満留三郎!明後日の忍務は2人で行いなさい!って学園長先生が仰ったらしいです!」
『なるほどなぁ。そして、その明後日というのが今日ということか』
伏木「はい!」
『それで雷が。あの二人、意見が合うと何故か知らんが雷が落ちるからなぁ。』
伏木「はい!でも雷が落ちているという事は協力出来ているという事なのではないでしょうか。」
私と伏木蔵は医務室の戸から少し顔を出し、止みそうにない雨を見ながら話した。
『そうだといいんだがな...。』
伏木「何か不安でも?」
伏木蔵は下から私の顔を見上げてそう聞いてきた。
『いや...。』
伏木蔵は首を傾げた。
雨足が更に強くなってきたため戸を閉め、伏木蔵と向き合うように座った。
伏木「先輩は先輩として二人が心配なんですか?」
『まぁ、そうだな。アイツら二人が協力したら最強だと思うが、心配はするよな。』
伏木「先輩は、本当にお優しい方ですね。」
『いや、私は優しくなんてないよ。』
伏木「そうですかね〜。僕にはとっっっても優しい方に見えます。」
伏木蔵は純粋な目で私を見据えながらそう言った。
『そっか...wなら、私は、伏木蔵が思う私よりも、もっっっっと優しい人にならなくてはな。』
私は伏木蔵の頭を撫でた。
伏木「A先輩」
『ん?なんだ?』
伏木「僕も乱太郎も伊作先輩もみんなみんなA先輩の味方ですからね。」
伏木蔵は私に抱き着きながら上目遣いでそう言ってきた。
何それ、可愛すぎる。
『うん。ありがとう。でも急にどうした?』
伏木「先輩、無理はなさらないでください。」
伏木蔵はそう私に言った。私が後輩を心配するように、私も知らない間に後輩に心配をされていたのか。
『私は無理はしてないぞ。心配をかけていたのならすまない...でも、ありがとうな。伏木蔵』
伏木「やっぱり先輩は優しすぎます。」
『???』
そういえば、雨の音が聞こえなくなったな。
『雨、止んだみたいだな。』
伏木「ですね〜。包帯干せますね」
『だな。』
伏木蔵が戸を開けた。
伏木「先輩!あそこ見てください。」
伏木蔵が指を指した方を見るとそこには大きな虹が架かっていた。
『綺麗な虹だな』
伏木「はい。」
留三「文次郎、今日は、その、ありがとう。」
文次「あぁ」
二人が帰ってきたようだ。
でも、やけに静かだ。逆に怖い。何があったんだ?
『伏木蔵、包帯干すの頼んだ』
伏木「分かりました」
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はるか(プロフ) - qさん» qさん、コメントありがとうございます!楽しんで下さっているようで凄く嬉しいです。^^ (9月12日 19時) (レス) id: 95c79412d3 (このIDを非表示/違反報告)
q - わあああ!新作ありがとうございます!いつも読んでます!めちゃくちゃ面白いです! (7月28日 15時) (レス) id: ed7dbd6ca9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はるか | 作成日時:2023年7月17日 16時