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〜A、五年生の時〜
「ダメだ!今まで何を学んできたんだ!」
『すみません...』
「何度言わせるんだ!」
『はい...』
はぁ...今日もダメだったなぁ...と思いながら鐘楼に登り1人しゃがんで泣いていた
『うぅ...泣』
和樹「おっ!A見っけ!!」
和也「やっぱここに居たのか。」
『かずき...かずや...』
2人は私の左右に腰をかけた。
和樹「今日はいつにも増して怒られていたな!」
『私...いつもダメダメで向いてないのかも...泣』
和也「そんな事無いだろ。先輩達はAが成長してきて、さらに成長できる見込みがあるから厳しくしてるんだと思うぞ?」
『そうなのかなぁ...』
和樹「あぁ!お前は元々強いが最近さらに強くなってきてるもんな!」
和樹が私の頭をポンポンと撫でると言うより、叩いている。
『和樹、少し痛い。』
和樹「あ〜すまんすまん」
そう言いながら、1度わしゃわしゃっと私の頭を撫で手を下ろした。
和樹「とにかく、Aは過度な自責は良くないぞ?充分頑張ってるんだから、俺らと焦らずゆっくりやってこうぜ?」
和也「あぁ、そうだな、せっかく同じは組で同室なんだから一緒に前に進もう、A。」
『うん...泣』
和樹「あぁ〜もう泣くな〜!wお前どんだけ泣くんだよ〜w」
『俺嬉しくてぇ...泣 二人ともいつもありがとう...泣』
和也「ふっw、和樹」
和樹「あぁ。」
2人は私を抱き締めた
和也「お前は一年の時からずっと変わらんな。」
和樹「ほんとそれは思う。どんだけ強くなっても純情な所はほんと変わらない。」
『グスッ...うぅ...泣』
和樹「おうおう、泣け泣け〜。泣き止むまで俺たちここに居るからな〜」
和也「大丈夫」
結局、夕飯前までずっとそばに居てくれた
〜現在〜
あの2人は、いつも私を支えてくれてたなぁ。
懐かしいなぁ。あの後、他の五年生もすれ違いざまに励ましてくれたし
きっとあの時の五年生が1人でも欠けていたら今の私は居ないんだろうな。
六年生にも、ましてや七年生にもなれやしなかっただろうし。
『っ!』ドスン...
そんなことを思い出して歩いていたら落とし穴に落ちた。
綾部「A先輩、捕獲成功〜。僕と夕食一緒に食べません?」
喜八郎が穴を覗いた。私を捕まえる気満々だったのか。
『もう夕食時か。あぁいいぞ、私が作る。』
綾部「やった〜」
とりあえず穴から出て食堂に向かい、喜八郎と夕飯を食べた。
こいつは悩んでも穴掘れば万事解決なんだろうなぁ
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作者名:はるか | 作成日時:2022年10月11日 17時