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『そういや、きり丸と兄さんは、お昼ご飯食べた?』

きり「いえ、まだです。A先輩が帰ってきてから一緒に食べたいなと思いまして」

『そっか。じゃ、この大木先生がくれたらっきょうと人参でなんか作ろうか!』

きり「はい!」

土井「大木先生に会ったのか?」

『はい、私の家にこの野菜を渡しに来たんです。よかったらって』

土井「そうだったのか。」

『はい。あ、半助兄さん、他に食材ってある?』

土井「あぁ、ここに帰ってくる道中できり丸と買ってきた。」

そういい、食材のある方を指さした。

『沢山買ってきましたね〜!』

きり「廃棄寸前の物でタダで貰ったのもあるんすよ!」

『そうなのか!普通に食べられそうなものばっかなのに、これで廃棄ってもったいないな。』

きり「ですよね!」

土井「ふふっw」

きり&A「『??』」

『兄さん、なに笑ってるんですか?』

土井「いや、薄々感じてはいたが、きり丸とAは似てる所があるなと思ってな。」

きり「俺たち似てます?」

土井「あぁ。ドケチな所とか。」

『私、ドケチじゃないと思いますが?』

土井「学園長からの忍務もタダでは働かないじゃないか」

『そりゃ、仕事ですし、それなりの報酬は貰わないと、なぁ、そう思うだろ?きり丸』

きり「はい。」

土井「あとは、アルバイトばっかやっている所も似ている」

きり「でも、A先輩がアルバイトしてる所見た事無いっすよ」

『まぁ、今は学園に居ればそれなりの報酬貰えるし、バイト入れてないからな。でも、私もきり丸くらいの時は毎日バイトしてたぞ。』

きり「先生と暮らしてたのに?」

土井「私が教師をする前、Aと共に暮らしてたと言っても、私は外出している事が多かったからなぁ。ま、家賃については、私が全て払っていたんだが学費は自分で払うって聞かないもんだからな。」

きり「A先輩らしい...」

『そうか?でも、確かに、きり丸とは共通点が多いかもな。』

私はきり丸の頭を軽く撫でて、台所に立った。

きり「俺も手伝います!」

『おっ、そうか?じゃ、その鍋洗ってくれ』

きり「はーい」

〜土井side〜

こうしてみると、仲睦まじい兄弟に見えるなぁ。
私も、Aと暮らし始めた頃は周りからこのように見えて居たのだろうか。

正直、あの頃はAに苦労を掛けていたと思う。極力一緒に居られる時は一緒に居てやったが、何よりあの時は色々忙しく長くは家に居られなかったから。

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作者名:はるか | 作成日時:2022年10月11日 17時

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