10(Nside) ページ10
マネージャに迎えに来てもらって、ミツと2人で事務所御用達の病院へ
「お仕事忙しいですか?」
「え?あ、まぁ…」
「過労とストレスですね。ゆっくり休まれるのが良いんですが、そうはいかないですよね?」
「そう…ですね…」
朝は少し元気になってたけど、案の定、診察室に入った頃にはまたぐったりのミツ
マネージャーが先生と話を進めてくれてる
この後もミツは仕事が入ってて、マネージャーが調整してくれようとはしたんだけど…
「せんせ…とりあえず…熱だけ下げて…。仕事休みたくない…」
「んー、そうだなぁ…」
ミツは仕事を休む気はない
先生には何度もお世話になってるから、先生もミツの性格はよく分かってるみたいで苦笑い
それにしても、ストレスかぁ…
新しい仕事もどんどん入ってて、プレッシャーや緊張でストレスを感じるのは仕方ない事
けれど、今回のミツはそれだけじゃない気がする…
「少し時間ありますか?」
「あ、はい。大丈夫です。」
「じゃあ、今から点滴しましょう。体、少し楽になると思いますから。」
「すみません…」
「北山さん、仕事無い時はちゃんとおうちで休んで下さいね。無理はダメですよ。」
「はぃ…。」
「食べれるもので良いので、しっかり食べて。いいですか?くれぐれも無理はダメですよ!」
あはは…
ミツ、どんだけ無理して今までお世話になってんの
先生に注意されて不貞腐れてるし
「あ、今回は俺とマネージャーが付いてますから、絶対無理はさせません。ね、マネージャー。」
「はい。しっかり見張ります。」
なんて、先生と約束したんだけど…
その後もミツの熱はなかなか下がらなくて
「もう、いいから…帰れよ。」
「そんなぐったりして、ご飯とがちゃんと食べる?この間も夜倒れたでしょ?」
「………移るから。」
「風邪じゃないから移りません。」
「…」
なかなか良くならない体調に、ご機嫌もすこぶる悪い
これじゃ、またストレス溜まっちゃうよ…
「やっぱさ…ガヤに言った方が良いんじゃない?」
「言わない。」
「ホント頑固なんだから。」
「…」
「この熱って、ガヤの事も原因してるでしょ?」
「…」
「誰かが我慢する事で保ってる調和なんて意味ないんだからね!」
「うるさいっ…」
布団に潜り込んだミツを見ながら、無力な自分にため息が出た
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作者名:MISA | 作成日時:2018年5月31日 16時